投稿

10月, 2017の投稿を表示しています

アフリカの農家に、ビッグデータへのアクセスを。

イメージ
アフリカではモバイルテクノロジー利用の急増に伴って、人々のコミュニケーションが変化しているだけでなく、食糧生産方法までも変化しています。

FOREIGN AFFAIRS誌の特別版に、CIのチーフサイエンティスト、サンディー・アンデルマンと創設者のピーター・セリグマンは、生態系データへのアクセスを向上させることは、農家が気候変動に適応するのを助けると書きました。ビックデータの収集を核とするCIの「Vital Signs」というプログラムは、すでにアフリカで国家レベルの開発政策に協力しています。しかし、農家の一人ひとりにまでその情報が行き渡るのは、かなり困難な挑戦です。

CIのエディトリアルチームは、アフリカの農家の生活に革命を起こすための努力について、サンディー・アンデルマンにインタビューしました。

Q:Vital Signsがデータを収集するプロセスについて教えてください。離れた地で収集されたデータはどのように解釈され、使えるものになるのですか?

A:私たちが現在活動を行っている各国には研究者のチームが配置されています。タンザニア、ガーナ、ケニア、ルワンダ、そしてウガンダです。そして、農家の人々に栄養、水や薪の入手方法から農法に至るまであらゆることに関して、体系化された質問を用意し、各家庭の調査を行っています。



その他、土地自体の測量を行います。土壌のサンプルは、組成の分析や有機炭素含有量を測定するために、ナイロビの国際アグロフォレストリー研究センターへ送られます。また、その土地が保有する地上の炭素含有量算出のために、樹木の直径や高さ、林冠を測定します。さらには、森林から農場などへの土地利用の変化を記録するために、人工衛星からの画像を用いた計測も行います。

私たち研究者は、タブレットを用いることで、これらの情報をクラウド化した管理・分析システムにアップロードします。このような生の情報は、決定権を持つ人々、つまり、多くの場合は政府ですが、市民組織や農業協同組合などのためにも、進捗状況を追跡できるように、グラフや地図といった分かりやすい情報に変換されます。


Q:政策担当者らに情報を分かりやすく伝えるために、どのような工夫をしていますか?

A:私たちは、求められている情報やその提示方法をよく理解するために、様々な国でステークホルダーと近い距離で活動しています。

初期の…

生産性を上げるには、木を植えよう

イメージ
村長であり、商店の経営者であり、農家でもあるレラ・カビ―カンが、森林の木々と作物を混在させる農法であるアグロフォレストリーで育ったターメリックを仕分けしている様子。この農法であれば、土壌は健全に保たれ、農地開拓のために木を伐採する必要がない。 (© Conservation International/photo by Syaiful Purba)



エディターズノート: 国連食糧農業機関(FAO)のレポートによると、2050年までに増え続ける世界の食糧需要を満たすためには、生産量を60%向上させなければならないといわれています。農業はすでに森林破壊の大きな原因となっているにも関わらず、です。人類の食糧需要を満たすためには、土地を持続可能な方法で、効率的に使わなければなりません。その解決方法の一つとして期待されているのが、「アグロフォレストリー」と呼ばれるものです。アグロフォレストリーは高木や低木を伝統的な農法の中に組み込む手法で、自然や人の生活を守り、経済発展の可能性も秘めています。アグロフォレストリーの発展は、食料の6割を輸入に頼っている日本人の私たちにも関わる問題です。
違法な伐採などにより、この数十年の間で大規模な森林破壊が進んだインドネシア北スマトラ省で、ある一人の女性によってアグロフォレストリーが、彼女の住むスルング・メルサダ村に導入されました。
・・・・
北スマトラ西パクパク地方、スルング・メルサダ村の村長であるレラ・カビ―カンが耕された土地を見る時に彼女の頭をよぎるのは、彼女の子どもたちの未来です。
農家出身の彼女は、肥料や種子を売る小さなお店を経営して生計を立てる一方、村の土地1.5ヘクタールを持つ、3人の男の子の母親でもあります。「まずは米や落花生、生姜を植えることから始めました。」とカビ―カンは説明しました。「トウモロコシやターメリック、そしてバンバラマメの収穫をちょうど終えたところです。」



北スマトラのパクパク・バラット地方、スルング・メルサダ村のレラ・カビ―カンの家と商店(右) (© Conservation International/photo by Syaiful Purba)


何年もの間、カビ―カンは土地の最適利用のために、複数の作物を時期をずらして栽培する間作農法を取り入れていました。間作農法は、一つの作物に収入源を頼らなくて済…

持続可能な食生活は身近なところから  by ピーター・セリグマン

イメージ
※本ブログ記事は2017年8月22日に米ウェブマガジン「OBSERVER」へ寄稿された、CI創設者のピーター・セリグマンによる記事を翻訳したものです。
“Think Small—Not Big—When It Comes to Sustainable Eating” by PETER SELIGMAN



“大きさ”はその影響力には関係ないということは、1963年の夏、ワイオミングの農場で牧草地に水を引いていたときに学んだことです。広々とした土地、広くて青い空は思い出としていつまでも私の中に残っていますが、私の心に響いたのはむしろ鳥やハチ、そして風の音など、とても小さなことでした。

そこでは、それまで私が何度も見聞きしたことのあるありふれたものが違って見えました。小さな自然の一部分がすべてに影響を与えうるという気づきは、環境をライフワークにするきっかけとなり、今日まで私の原動力となっています。

とてもよく管理された自然環境は、私たちが口にする食べ物を育てます。手入れをすればするほど、最も健康的な食生活を送っていくためにかかる時間もお金も節約することができます。私たちの日々の行動-通勤したり、歯を磨いたり、食べるものーと同じように、この地球の営みがこれからもずっと続いていくことは、重要なことなのです。

食べ物や飲み物を持続可能にするために必要な作物や原料を育てることは、時間とお金の莫大な投資のように思われるかもしれませんが、熟考し、日常生活を少しずつ調整することによって、農家や小売業者が将来の世代を養っていけるよう、持続可能に食糧を供給を促すことができるのです。

大きな変革のための小さな犠牲
大手流通業界は、ソーシャルメディアや新しいミレニアル家族から、増えつづける期待を受け、変わってきています。より多くの人々が人にも環境にも優しい、食べ物を求めているのです。言い換えれば、ある程度の数の人々が小さな変化を求めれば、企業や政府は、私たちの声に耳を傾けてくれるのです。

2009年、カリフォルニア大学の10のキャンパスは、大学の「持続可能な取り組みの方針(Policy on Sustainable Practices) 」の中に食料調達ガイドラインを作りました。カリフォルニア大学ではこれを受けて、2020年までにキャンパス内の食べ物のうち20%を持続可能な供給先から入手するとい…