2011年8月10日水曜日

【COP17に向けて】緑の気候基金:第2回移行委員会での野田財務大臣のスピーチ

 気候変動プログラムマネジャーです。

713日(水)、14日(木)の2日間、東京・青山の国連大学で開催されたUNFCCC「緑の気候基金:第2回移行委員会」にオブザーバーとして参加してきました。

COP16では、UNFCCC2013年以降の新しい枠組みとして、2020年までに途上国に対し1000億ドルの支援を実施するということが決定されました。この資金を管理するために設立されるのが「緑の気候基金(Green Climate Fund)」です。どうすれば、最も効果的かつ効率的に気候変動の軽減や適応へのニーズに応えることができるか。現在、各国が集まり、議論をしているところですが、正直議論は本質的な段階にまでは発展していません。

一方、今回は、今後729日までに各国が意見を公式に提出し、次回9月にジュネーブで開催される第3回会合において提出された意見に対する議論を実施、10月にケープタウン(南ア)で開催される第4回会合にてCOP17に向けた書類を採択する、との道筋が決まりました。道筋が公平かつはっきり共有されたことを、各国は大変評価していました。一方、私が何よりも評価したいのは、1日目の午後の野田財務大臣のスピーチの内容です。以下に、概要をお知らせします。大変な時期だけど、日本だから、自分たちの将来のために、いや、世界全体の将来のためにできること。気候変動問題を真っ向からとらえ、真剣に考えた野田財務大臣のスピーチは、大成功でした。今後は、日本が交渉の場で有言実行の姿勢を見せていくことが重要なのは言うまでもありませんが、日本人でよかった!と思えるスピーチを聞くことができたのは、良かったです。


1.日本は、「緑の気候基金」へのドナー国として、国民にその重要性を理解してもらうために、この基金が既存の開発や環境を支援するための基金や、GEFや多国間開発銀行と全く異なる役割を担うものとなることを明確にしてもらいたい。

2.重要なのは、受益国が案件を迅速に進めていくことであり、そのためには途上国の制度の強化や能力強化への支援が必須となる。

3.「緑の気候基金」が上記にあげる役割を担うのであれば、日本は新しく、追加的な拠出を「緑の気候基金」に対し実施する。つまり、既存の貧困削減等へのODAへのコミットメントを下げず、追加的支援を実施する。このために、「緑の気候基金」が成功裏に設立されるために議論を深める必要がある。東京での今回の会議が、成功の出発点となることを祈る。


正直、私も会場にいらした他の方々も、びっくりしました。日本が東日本大震災からの復興という大逆境にある中、世界の途上国、そして地球の気候変動問題へのコミットメントをこのように強調するのは、大変勇気のいることだと思います。このスピーチは、会場中の国々の代表の方々から拍手喝采を浴び、共同議長の南アの方は、大臣が退出される際、握手を求めていました。


大変な時期だけど、日本だから、自分たちの将来のために、いや、世界全体の将来のためにできること。気候変動問題を真っ向からとらえ、真剣に考えた野田財務大臣のスピーチは、大成功でした。今後は、日本が交渉の場で有言実行の姿勢を見せていくことが重要なのは言うまでもありませんが、日本人でよかった!と思えるスピーチを聞くことができたのは、良かったです。


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