2015年10月5日月曜日

持続可能な開発目標(SDGs) ~貧困を減らし開発を進めるために、自然が主役を務めます~

※本ブログ記事は、CI本部の記事「To tackle poverty and development, nature takes center stage」を日本語にしたものです。

文: Carlos Manuel Rodriguez




23年前、ブラジルのリオデジャネイロで、開発計画において、環境的、社会的、経済的な目的を完全に統合させるために、初めての地球サミットが行われました。国連の新たな目標は、人々と自然に何をもたらすのでしょうか?(© Rodrigo Soldon 2/Flickr Creative Commons)
世界各国の首脳は、9月に、地球の未来について重大な決定を行うためにニューヨークに集まりました。そして世界的な貧困を無くすという野心的な目的に、人間開発、経済成長、自然保護という持続可能性の三つの柱、そして優れたガバナンスを加えた、一連の国際開発目標に合意しました。

持続可能な開発目標(SDGs)として知られるこれらの目標は、自然の資源をこれ以上損なうことなく、世界の人々が生活水準を上げ続けていくための土台を作ります。

SDGs作りのプロセスを詳しく追っていなかった方々のためにお伝えすると、SDGsは過去15年間の開発投資の青写真として2000年に作られたミレニアム開発目標(MDGs)を置き換え、より大きく発展させるものです。

MDGsは今年の終わりに終了し、SDGsがそれに取って変わります。SDGsは、アクション志向で、簡潔で、伝えやすく、目標数が限定され、国際的で、全ての国に適用できるものであるべきです。その一方で、国の現状、能力、発展の度合い、政策、優先課題にも考慮したものであるべきです。

もしこれが難しい注文のように聞こえるとすれば、それはまさにその通りだからです。


リオからの長い道のり


1992年6月に、ブラジルのリオデジャネイロで行われた地球サミットに初めて参加した私は、若く熱意のある理想主義的なコスタリカ人のコンサーベショニストでした。この会議は規模と関心の広さの両面で、前例のない国連の会議でした。会議の目的は、政府が経済成長について考え直し、かけがえのない自然資源の破壊と地球の汚染をとめるための方法を考えることでした。

103の国の首脳を含む何千という人々がリオのプロセスに参加し、私たちは彼らと一緒に、持続可能な開発という新しく大胆な考え方を生み出しました。「アジェンダ21」とリオ原則にまとめられたこの考え方は大きな転換点となり、開発計画の中に、環境、社会、そして経済的な側面を完全に統合することを求めています。


私たちが「アジェンダ21」リオ条約の実施に努めている間に、国連は2000年に、MDGsと呼ばれる国際的な目標に合意しました。これは、世界の最も貧しい人々のニーズに応えるための前例のない努力を喚起するものです。2015年までに、極度な貧困の割合を半減し、HIV/AIDSの蔓延を半減し、普遍的な初等教育を提供するといった内容が含まれています。

リオから23年が経ち、大きな進展があったことは明らかです。持続可能な開発は今や文句なしに強い政治的な目標であり、すべての国が環境省を持ち、保護区の広さは10倍に増えています。「人間開発報告書」によると、今日の人々はより健康的で長寿になり、より良い教育を受け、財やサービスにアクセスしやすい環境にいます。
これはいいニュースです。

しかし残念ながら、地域的な格差は大きく、国と国の間での不平等も明らかに存在しています。多くの人々の生活が向上する一方で、その繁栄を支える自然界は劣化し続けています。実際、2008年から2012年の間に、1億4400万の人々が自然災害のために家から退去することを余儀なくされました。気候変動によってより極端な気象と海面上昇がもたらされるため、この数は増加すると予測されています。それに加えて、水不足はすでに地球上の40%の人々に影響を与えており、その数は増えていくと考えられています。

私たちはなぜ持続可能な開発目標が必要なのでしょうか。その理由のひとつとして、地球上の40%の人々が水不足に直面していることが挙げられます。(© UNICEF/Flickr Creative Commons)

持続可能性という考え方は、様々な形で大衆に広く受け入れられてきました。しかし、持続可能性は環境だけを連想されることが多く、経済的、社会的な開発には適切な配慮がされていません。真実は、私たちがより広範な開発課題の中に、「アジェンダ21」を主流化させることに失敗したということです。

持続可能な開発への道すじ


開発計画の中に持続可能性を統合するために、SDGsとして新たにまとめられたポスト2105年開発目標は、環境的、社会的、経済的な目的を、より一貫的で分かりやすい形で結合させるでしょう。

2016年に発効するこの新たな世界的な枠組みは、健全な環境は、私たちが真に持続可能な開発のため必要な基盤であるということを示す、よい機会です。この分野で長く働いてきた私は、私たちがとても大きなことを成し遂げられると強く信じています。その準備段階は、社会と経済の発展に欠かすことができない健全な生態系を含む、分野横断的な国の政策に影響を与えるに当たって鍵となります。

コンサベーション・インターナショナル(CI)では、この概念は新しいものではありません。実際のところ、全ての私たちの仕事は、このシンプルな概念に支えられています。気候変動の緩和と適応、海洋と陸上の生物多様性、生態系サービスに関する私たちの仕事はすべて、人々が繁栄していくためには、きれいな飲料水、新鮮な空気、食料といった健全な環境が必要であるという基本的な考え方に基づいています。

この考え方がとても多くの国と文化に根付こうとする様子を見て、勇気が沸いてきます。私は、CIのエグゼクティブ・バイス・プレジデントでありシニア―サイエンティストでもあるM.sanjayanによる、「私は、私たちは最低のものを見て、最も多くのことを行う機会を得た世代であると強く信じています。」という言葉に共感します。


さあ、袖まくりをして働きましょう。


Carlos Manuel Rodriguezは、CIのバイス・プレジデントであり、CIのPolicy Center for Environmental Peaceの政策に関するシニアアドバイザーです。

関連リンク
The Global Cost of Protecting Biodiversity? Less Than You Think
How Ecuador is Reducing Poverty by Conserving Native Forests
The Rainforest Speaks — and Costa Rica Listens


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