COP26に関する声明:自然が中心となった気候交渉―約束からアクションへ


コンサベーション・インターナショナルは、英グラスゴーで開催されたCOP26を受け下記の声明文を発表しました。

シャイラ・ラガヴ(Shyla Raghav)ー気候変動ヴァイス・プレジデント、コンサベーション・インターナショナル

©Nicholas Karlin 


「今から数年後、グラスゴーで開催された2021年国連気候変動会議は、パリ協定の目標がようやく行動に移されたターニングポイントとして思い起こされるかもしれません。」

「恐らく、本会議で初めて自然がCOPの中心となったのです。森林に恵まれた国々と数え切れない他の国が、世界的な気候危機の解決には自然が不可欠というコンセプトを主張したことでそれが主流になったのです。コンサベーション・インターナショナルをはじめとする数多くの団体が自然と気候変動対策における自然の重要性への注目を高めるために行ってきた何年にも渡る懸命な努力が報われたのです。」

「森林と土地利用に関するグラスゴー首脳宣言では、130カ国以上が2030年までに森林の損失と劣化を撤廃することに合意しました。各国はよりグリーンな経済へ移行するために森林の保全と回復を加速し、資金調達の促進することを約束しました。また、重要なことに民間セクターも、自然のために更なる資金とインセンティブが必要であることを認識し、行動を起こしました。30を超える総資産8.7兆米ドルの金融機関が、2025年までに投資ポートフォリオから農産物起源の森林破壊を終わらせることを約束しました。これは、持続可能な生産と自然を活用した気候対策へと世界的にシフトするための強力な市場シグナルです。」

「今回が先住民族と地域コミュニティの森林と自然の保護者としての役割が実際に認識され、高められた初めてのCOPでした。先住民族と地域コミュニティの気候変動との戦いや生物多様性保護の取り組みに対し、各国政府と基金が17億米ドル投資するという約束もされ、行動が伴うものでした。」

「一方で、気候変動による損失と被害(ロス&ダメージ)に関する合意が得られなかったことを残念に思います。気候変動の最も破壊的で緊急の影響を被る国は、排出量が少なく、気候変動の原因となるようなことはほとんどしていません。先進国はこのことを認識し、開発途上国が直面する可能性のある壊滅的な負担を担うことが大切です。さらに、裕福な国が気候変動対策のために最初に約束した1000億ドルの資金はほんの始まりに過ぎず、約束が果たされなかったことは悲惨な結果です。」

「今回のCOPの結果はまだまだやるべきことがあるということを明らかにしました。コンサベーション・インターナショナルは以下のことを求めます。」
  • 1.5度目標に則ったより野心のある国と民間セクターの計画
  • 投資家が炭素市場においてより質の高い十全性のある結果を優先し、国が主導する取り組みを支援すること
  • ネットゼロの定義を明確にし、今回のCOPで今までに前例のない参加があった民間セクターの取り組みを促進する
  • 気候変動適応と損失と被害に向けた更なる資金支援。既に挙げたように現時点での資金は十分でなく、必要を満たすことができないだけでなく責任を果たしていない
  • 現場や先住民族コミュニティを支援するための持続的な取り組み
  • グラスゴーで合意されたことを実施していく上でのより広範囲な参加プロセス
「コンサベーション・インターナショナルの活動は、現在説明責任と行動に焦点を当てています。グラスゴーははっきりとした道標を与えてくれました。問題は、どれだけ速く前へ進めるかということ。これからどこへ進むかはこの2週間で起きたすべてのことと同じくらい重要なことです。約束やコミットメントは重要ですが、それだけでは不十分でインパクトに結びつける必要があります。私たちにはやるべきことがたくさんあります。」


リナ・バレラ(Lina Barrera)ー国際政策ヴァイスプレジデント、コンサベーション・インターナショナル

©Nicholas Karlin 


「6年間の交渉を経て、COP26に参加した各国は気候変動対策を加速させる国際炭素市場取引について合意しました。グラスゴーでの進展は世界の平均気温上昇を1.5度以下に抑えるための重要な一歩です。」

「第6.2条として知られている国家間での炭素クレジットの取引を認めるルールは、一部の運用上の要素を除きすべてが合意されました。これは炭素市場を通して各国が質の高い、継続的な、透明性のある気候変動対策を行うためのツールが揃ったということです。このように確実性があることで、私たちが切実に必要としている森林破壊を止めることやほかの自然を活用した気候変動対策をはじめ、気候変動対策を拡大するための新たな投資を推し進めることができます。」

「これは森林を保護し再生するための取り組みをしているコミュニティや団体にとっての成功でした。自然を活用した炭素クレジットは、金融投資の増加により国やコミュニティに恩恵を与え、森林とほかの炭素を多く含む生態系がもたらす経済的利益と環境的便益の両方を受けることができます。そしてそれは気候にとっても良いことです。気候崩壊を防ぐためには自然が必要です。」

「明確なルールがあることで、気候変動を止めるための取り組みを進めているコミュニティと国が炭素市場によって便益を受けることが期待されます。」 

カバー写真:©Pete Oxford

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