水へのアクセス改善で地域を守るーフィリピン・パラワン島

世界の約22億人の人びとー3人に1人は安全な水へのアクセスがありません。

清潔な飲み水へのアクセスがない地域では、水不足に陥り脱水症状や遠く離れた場所で汲んできた安全ではない水によって病気になり人びとが苦しんでいます。

コンサベーション・インターナショナルの活動地であるフィリピンのパラワン島にある、マンタリンガハン山保護区のビンタカリス村で暮らす先住民族の人びとも、水へのアクセスに問題を抱えていました。

©SOURCE Global Public Benefit Corporation

今までは井戸を掘ったり、川から水を汲んできたりして水を調達していました。川から汲んでくる水は透明なこともあれば泥が混じっていることも。水を飲んだ後に脱水症状や下痢症をはじめとする病気によって多くの方が亡くなっただけでなく、夏には川が干上がり水を調達することができず、安全で安心な清潔な飲み水へのアクセスが喫緊の課題でした。

2020年コロナ禍の中、フィリピン政府の支援のもとコンサベーション・インターナショナルと SOURCE社はパートナーシップを組み、ビンタカリス村に40のハイドロパネルを導入しました。

©SOURCE Global Public Benefit Corporation

太陽光をエネルギー源として、水蒸気から再生可能な飲料水を毎年4万リットル以上供給することができるこのハイドロパネルによって、現地の小学生と教師、その家族100人が安全な水へアクセスすることができるようになりました。そして、15年間で200万個のペットボトルの削減が見込まれます。

村に暮らす女の子は「今までこんなにおいしくてきれいな水は飲んだことがない。もう水を飲む時に怖くない。水も汲まなくてよくて、ボタンを押すだけでいいんだ。」と笑顔で言います。


カバー写真:ビンタカリス村にて(©SOURCE Global Public Benefit Corporation)

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