【COP16】カンクンより・まずはREDD+パートナーシップ

毎年恒例のCIジャパンスタッフのCOPブログ、今年はメキシコ・カンクンからお届けします。

来週月曜のCOP/MOP開催を前に、26日(金)にカンクンでREDD+パートナーシップのワークショップが開催されました。(注:REDD+については、昨年のCOP15ブログで詳しく説明していますので、そちらを御参照下さい)。昨年COP15において最も交渉が前進し、合意に向け各国が積極的な発言をしていたのが、途上国の森林減少と劣化に由来する排出の削減(REDD+)です。

しかし、COP15における法的拘束力のある全体の枠組みの合意が留保されたため、REDD+の合意も流れる結果となりました。コペンハーゲン合意では、森林に関わる言及が文書の多くをしめており、各国によるREDD+の重要性への認識がうかがえます。森林の減少による排出の削減は、もはや一刻の猶予も許されない問題です。そして、今年の5月には、REDD+の推進を願う途上国、先進国が集まり、情報共有や今後の実施計画について協議し、UNFCCCの交渉プロセスへのインプットをする目的で、「REDD+パートナーシップ」と呼ばれるボランタリーな取り組みが立ちあがりました。

先進国と途上国から1国ずつが共同議長に選出され、今年の末までは、日本政府はパプアニューギニアとともにREDD+パートナーシップの共同議長を務めています。CIジャパンも、6月のボン会合以降REDD+パートナーシップをフォローし続けてきました。

この「REDD+パートナーシップ」、日本ではあまり知られていませんが、8月のボン会合、そして10月の天津会合においても、各国の交渉官が連日UNFCCCの交渉の終了後に一同に集まり、今後のワークプランや運営方針について協議を重ねてきました。ボランタリーな集まりなのにも関わらず、交渉スケジュールが終了した夜7時頃から深夜まで、連日白熱した協議が重ねられるというのは、極めて稀な現象です。

そして、先日名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)では、REDD+パートナーシップの閣僚級会合も開催されました。COP16における全体的な交渉を進める上でのひとつの鍵は、REDD+にあるとの見方もあります。


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