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動け、動かせTICAD V!

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Yasuです。

少し前になりますが、世界の貧困削減を目指したアドボカシーを展開する「動く→動かす」主催のアフリカ開発に関するシンポジムに参加してきました。CIジャパンも「動く→動かす」のメンバーです。

このシンポジウムは、来年(2013年)6月に横浜で開かれるTICAD V(第5回アフリカ開発会議)に向けた市民社会主催のシンポジウムでしたが、市民社会主催といってもスピーカーは、大物ぞろい!まず、開会の挨拶は、名古屋COP10の際にはいろいろお世話になった参議院外交防衛委員長の福山さん。そしてTICAD共同主催者として、外務省のアフリカ第二課長、アフリカ連合(AU)の委員長、在京アフリカが公団代表のウガンダ駐日特命全権大使、世界銀行のアフリカ局長、国連事務局のアフリカ特別顧問事務所事務局長、そして僕の古巣でもある国連開発計画(UNDP)のアフリカ局長(局長付きで来日されていた古い友人とも12年ぶりに再会できましてん!)。
さらには、アフリカと日本の市民社会・NGOの代表、JICAアフリカ部長、在日のアフリカビジネスパーソン、在日アフリカ人コミュニティの代表などがパネリストで参加し、活発な議論が展開されました。


議論の内容については、ここでは触れませんが、特に印象に残った点を二つほどご紹介しときます:

ひとつは、アフリカからのスピーカーの皆さんの自信にあふれたスピーチです。
大陸の平均経済成長率は、優に5%を超えていて、特にナイジェリア、コンゴ、赤道ギニアなどの資源が豊富な国は10%前後の成長率を誇ってます。中国もびっくりの成長率やね!
そんなわけで、アフリカからのスピーカーのスピーチはどれも自信にあふれてて、もっと日本のODAを増やして欲しいというようなことを言う人 はひとりも無く、それよりも日本企業にもっとアフリカで出てきてほしい、日本企業は欧米の企業を介さずに直接アフリカでビジネスをしてほしい、という熱い お誘いばかりでした。
「『貧困にあえぐ可愛そうな大陸』は過去の姿であり、先進国の憐れみや情けは必要としていない。それよりも、ビジネスをしに来て、 いっしょに(経済)成長しましょう」という、20年近くほとんど実質的な経済成長の無い日本にとってはありがたい(?)お誘いでした。
でも、ちょっと残念やったのは、経済成長がもたらす潜在的な負の側面、格差問題、さらには環…

震災から学ぶこと ~自然生態系の強さ~

※本記事は、CIの本部(US)ブログにポストされた「日本の東日本大震災から一年」(3月9日付)の記事を翻訳したものです。事故から一年が経過し、日本人、そして自然環境がどのように復興してきているのか、CI本部の取材にCI

キーワードは地域!

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気候変動コーディネーターUです。

森林保全って実際には何をするのでしょう?

いろいろな要素がありますが、現地での取り組みを身近な一言で表わすと、「地域活性」だと思います。しばらく前のブログで紹介された秩父deグリーンエコノミー。森林の恵みのメープルシロップを活かして地域に還元する取組みです。森の恵みには、メープルシロップのように形(味)になる恵みもあれば、水や気候の安定化や豊かな生物多様性そのものといった見えにくい恵みもあります。

メープルシロップが採れる木を見つけて、樹液を採集して、煮詰めて、お菓子にして、販路を作って、売る。購入者である私たちは、お菓子を味わい、お菓子が運んでくれた物語に心を豊かにし、秩父の森を間接的に支える。秩父の森は、土壌を支え、そこに暮らす動植物を育み、私たちに水などの恵みを与え続けてくれる。

カルダモンの地域住民は、森を守って、地球の気候の安定化や生物多様性の保全に貢献して、その対価を得る。地球上に暮らす私たちは、生き続けることができる。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、今の地球が抱える問題に対して「これをやれば心配なし!」という特効薬は、残念ながらありません。膨大な二酸化炭素を蓄え、豊かな生物多様性を抱える熱帯地域の森林の一つ一つが失われることのインパクトは巨大です。それを回避する鍵を森とともに暮らす地域住民が握っているとも言えます。

中央カルダモン森林保護区では、森で何が起きているのか、どうすれば森林の消失は回避できるのか、住民はどのような対価を必要としているのか、CIカンボジアが村の人々とトコトン話し合いました。

その結果、隣村との境界線がはっきりせずにルールないままに木が切られていること、外部の人が違法に木を伐採したり動物が密猟されたりしていること、農業の生産性が低いことが森を農地に転換しなければならない原因であることなどが分かりました。そして、村の人々は、子供たちに教育を受けさせるための先生を雇いたいと考えていること、農耕機が必要と考えていることなどが分かりました。

そこで、森林を守るため、隣村も巻き込んで境界線を確定し、土地利用計画を作り、パトロール隊が働けるようにするとともに、村人が森林を伐採しない対価として、先生を雇用し、農耕機を提供するという契約を結びました。貴重な野性生物を守る役割を担う村の人々は、この地域に生息する動物…

カルダモン山地はカルダモン産地、だった

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気候変動コーディネーターのUです。

3月の初めに、カンボジア南西部のカルダモン山地を訪れました。CIカンボジアがカンボジア森林局と協力して森林保全に取組んでいる中央カルダモン森林保護区があるところです。

カルダモンといえば、カレー作りにも使われる有名なスパイスの名前ですね。以前、カルダモン山地にはカルダモン(ショウガ科)が多く生育し、王さまへの貢献品として納められたり、儀式に用いられたり、販売されたりしていたそうです。森を歩いていても、「カルダモンの仲間」という植物を多く見ました。葉っぱをちょっとちぎると爽やかな香りがします。滞在中、何人かの現地スタッフが「カルダモンの仲間」と、どことなく嬉しそうに教えてくれました。カルダモン(スパイス)については、また別の機会に取り上げたいと思います。

今回のカルダモン山地行きに同行してくれたプノンペン組は、森林局職員のM氏、P氏、CIカンボジアのP氏、K氏。みな柔和な雰囲気を漂わせていますが、時には何日もジャングルでキャンプを張りながら森をパトロールし、簡易ベットよりハンモック、という屈強な男たちです。

私たちが滞在したのは、モバーンのレンジャーステーション。中央カルダモン森林保護区には、レンジャーステーションが8つあり、森林局を中心としたレンジャーが違法伐採や密猟から森と動物を守る拠点となっています。モバーンのステーションは、その中で最も設備が整っていて、シャワーを屋根つきの小屋で浴びることができます。レンジャーたちは、ステーションから日帰りできる短いパトロールと、数日野営しながら行う長いパトロールを繰り返します。レンジャーの生活を支える最低限の設備を整えることは、森林保全を継続させるために実はとっても重要です。以前現地を訪れた地球の裏側のペルーでも全く同じ話を聞きました。

モバーンのステーションには、レンジャー以外が泊まれる宿泊棟があります。二階建てで、二階部分にメインの寝室があり、蚊帳をつった簡易ベットが7つ。大変快適です(私の感覚では)。外廊下(内廊下はないですが)の柱にはハンモックがつるせるようになっています。窓を開け放して寝るので、全て筒抜けなのですが、「では、お休みなさい」の直後から起床時間まで、ずっとM氏のイビキが聞こえ、私たちになんとも言えない安心感を与えてくれました。

(つづく)

3・11に思うこと

事務方のYです。

初めて投稿します。ブログ当番がたまたま3・11の週に当たりましたので、この機会に思ったことを書かせていただきます。

一年前のこの時期は、私の人生において、もっとも不安な時だったと言えます。実は、私は福島県出身で、郡山に弟一家が住んでいます。一体、原発事故がどうなるのかと、福島原発から50km程離れたところにいる、弟一家のことを考えると、心配でいられませんでした。

でも、弟と義妹は落ち着いていて、親が動揺していると子供に伝染するからと肝がすわってました。そして普段通り、仕事も休まず働いていました。まさか仕事に行っていると思わなかった私は、昼間、連絡が取れなくなったと半べそをかいてました。

結局、原発事故は、最悪の事態は避けられたわけですが、郡山は放射能の線量は高い数値を保ち続けたままでした。このままでは、小学生と中学生の子供にはよくないと判断して、弟一家は、同じ福島県でも新潟寄りの会津に、今年から引っ越しました。

義妹は、そのために役付だった仕事を辞め、自主避難の人が多く、賃貸が見つけられなかったので、家を新たに購入しました。かなりの経済的負担なんですが、今のところ、東電からは何も補償金はもらっていません。この先、もらえたとしても、弟の場合はたいした金額ではないでしょう

このように、ライフプランの大幅な変更を余儀なくされたわけですが、家族全員無事で、元気に生活しているのだから、震災で家族を失った方の悲しみを思えば、幸せと思わなければなりません。

とにかく、福島県民は、心の底から、原発事故さえ起こらなければ!!!と思っています。でも、もう後戻りはできません。この事故を教訓にして、今後のエネルギー問題を考えていってほしいです。

ご存じのように、6月にはブラジルで、「国連持続可能な開発会議」(リオ+20)が開催され、地球サミット以来の20年の総括とこれからの目標が話し合われます。CIジャパンの代表も、参加する予定です。

現在の繁栄のために未来を踏み台にせず、故郷(地域)や地球が傷つけられたままで、次の世代に受け渡すことないように、最善の選択をしてほしいと願っています。

LPFNワークショップに参加して

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3月9日(金)までナイロビで開催されていたLPFNワークショップに参加したNです。

LPFNとは、Landscape for People, Food and Natureのことで、EcoAgriculture Partnersが中心になり、CIも共同オーガナイザーになって立ち上げたイニシアティブです。今回のワークショップは、Landscapeの視点について理解を深め、食料保障の問題におけるLandscapeアプローチの展開にどう取り組んでいくかを議論するためのものでした。私は最終日しか参加できなかったのですが、非常に面白いワークショップであったことは1日参加しただけでも分かりました。プロのファシリテーターが進行をしきり、議論が散漫させずに、時間内で目指した内容を議論させ、ステージの脇では、イラストアーティストが議論内容をイラストにして分かりやすくまとめていました。この点、来週、自分もSatoyamaイニシアティブのワーキンググループの共同ファシリテーターをしなければならないことを意識しながら、大きなプレッシャーを感じてしまいました。


さて内容についてです。私が一番考えさせられたのは、「Landscape」あるいは「Landscapeアプローチ」をどう伝えるかということです。今回のワークショップでは、これらを定義していません。定義することで考え方や取組を固めてしまわないように、その場その場でいろんな形があるものだから、あえて定義していない、ということなのです。グローバルレビューの結果、同様の意味の言葉は、73も見つかったとのこと。日本語でいえば、景観、生態系、自然農業、有機農業、水域管理、、、、などが含まれる、自然環境と人の営みの統合的なコンセプトと言えるかと思います。定義すべきでない、「グリーンエコノミー」のように、誰にでもなんとなく意味が伝わればそれでよい、という意見から、それではここにいる人たち以外へ広げるときに問題になる、他のイニシアティブと連携を図ったり、LPFNの存在価値を示すには定義は必要、という意見が平行線でした。ただし、議論はここで書くことができるよりずっと深いものだったのでした。私は、Landscapeを定義しないとしても、活動を呼びかけていくには、Landscapeアプローチはもっとはっきりと説明(describe)すべき、と主張しました。学位論…

世界のトップ科学者たちがリオ+20へ向け緊急メッセージを発信

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CIジャパン広報磯部です。

旭硝子財団が創設した「ブループラネット賞」は地球環境問題の解決へ向けて著しい貢献をした個人や組織の功績を称える”環境界のノーベル賞”ともいわれる賞です。CIは、1997年に同賞を拝受しています。賞が創設された1992年(地球サミットが開催された年ですね)から20年という節目である今年、6月のリオ+20に先がけ、歴代受賞者のトップ科学者が集結し「持続可能な開発」を実現するために抜本的な政策・制度の転換を求めて緊急メッセージを発信しました。

共同論文として発表された「環境と開発への課題;緊急に成すべき行動」には、CIの科学者チームも、’生物多様性’、’生態系サービス’、’気候変動’の3つのテーマで執筆しました。そして集まった科学者たちは、各国政府に対して、GDPを富の尺度とせず、政府補助金を見直し、環境に優しく、人間らしさを基軸とした統治システムに早急に変換するよう、訴えています。

このままいくと世界の平均気温は、産業革命以前およそ1万年の間保っていた平均気温と比べて+3℃~、また、大気中の二酸化炭素量は過去2000万年の間になかった数値にまで既に上昇しており、現象はまだまだ増加の傾向が続いています。こうした変化は人類がかつて経験したことのないもので、生態系には変化の兆候が現れており、各国では早急な対応が求められています。

歴代ブループラネット受賞者には早々たる科学者たちが名を連ねていますが、科学者たちの論文は食糧、水、エネルギー、生物多様性、人為的気候変動、さらに人間の安全保障の確保などについて研究されたものでした。

そうした世界のトップ科学者がこの度共同で発表したメッセージは、人々に対し、これからの難題にいかに取り組むべきかのビジョンを明確にしました。地球環境について研究を重ねてきた科学者たちは今、「国境を問わずに無理なく環境型経済を成長させて雇用を創出し、政策や技術、ライフスタイルの変革が不可欠である」とメッセージを発信しています。

●ブループラネット賞について
http://www.af-info.or.jp/bpplaureates/index.html

●ブループラネット賞受賞者
http://www.af-info.or.jp/blueplanet/list.html

●論文データ(要旨) *PDF
http://www.af-info.or.j…

ナイロビより

生態系政策マネージャーのNです。Landscape for People, Food and NatureのワークショップとSatoyamaイニシアティブの運営委員会・総会に参加するために、2年ぶりりケニヤ・ナイロビに来ています。雨期を前にして、天気が良く非常に快適な日が続いています。

滑走路の脇にシマウマの群れを見ながらナイロビに到着しました。空港から、手配されていたタクシーに乗ってホテルに向かう途中、渋滞に会いました。そうすると必ず始まるのが、「どこから来たの?」という会話。日本からと伝えると、「あー、ジャパン」というのですが、「ジャ」にアクセントがあるので、異国情緒を感じます。その次は天気の話になり、まだ日本は冬だという話から、今年は実家の方が3メートルを超える積雪で大変だった、など話をしているうちに、日本の気候の質問をされました。島の東京がある側とその反対側では全然違うのだという話をすると、「日本は島なの?」とすごくびっくりしています。こちらもびっくりしました。

次の質問も面白かったです。「それじゃ、この国にある車、どこで作ってるの?そんなスペースあるの?」。確かに渋滞で並んでいる車、乗用車からトラックまでほとんどは日本製。無理もないかなと思いました。

会議の様子は別途、お知らせします。