カルダモン山地はカルダモン産地、だった

気候変動コーディネーターのUです。

3月の初めに、カンボジア南西部のカルダモン山地を訪れました。CIカンボジアがカンボジア森林局と協力して森林保全に取組んでいる中央カルダモン森林保護区があるところです。

カルダモンといえば、カレー作りにも使われる有名なスパイスの名前ですね。以前、カルダモン山地にはカルダモン(ショウガ科)が多く生育し、王さまへの貢献品として納められたり、儀式に用いられたり、販売されたりしていたそうです。森を歩いていても、「カルダモンの仲間」という植物を多く見ました。葉っぱをちょっとちぎると爽やかな香りがします。滞在中、何人かの現地スタッフが「カルダモンの仲間」と、どことなく嬉しそうに教えてくれました。カルダモン(スパイス)については、また別の機会に取り上げたいと思います。

今回のカルダモン山地行きに同行してくれたプノンペン組は、森林局職員のM氏、P氏、CIカンボジアのP氏、K氏。みな柔和な雰囲気を漂わせていますが、時には何日もジャングルでキャンプを張りながら森をパトロールし、簡易ベットよりハンモック、という屈強な男たちです。

私たちが滞在したのは、モバーンのレンジャーステーション。中央カルダモン森林保護区には、レンジャーステーションが8つあり、森林局を中心としたレンジャーが違法伐採や密猟から森と動物を守る拠点となっています。モバーンのステーションは、その中で最も設備が整っていて、シャワーを屋根つきの小屋で浴びることができます。レンジャーたちは、ステーションから日帰りできる短いパトロールと、数日野営しながら行う長いパトロールを繰り返します。レンジャーの生活を支える最低限の設備を整えることは、森林保全を継続させるために実はとっても重要です。以前現地を訪れた地球の裏側のペルーでも全く同じ話を聞きました。

モバーンのステーションには、レンジャー以外が泊まれる宿泊棟があります。二階建てで、二階部分にメインの寝室があり、蚊帳をつった簡易ベットが7つ。大変快適です(私の感覚では)。外廊下(内廊下はないですが)の柱にはハンモックがつるせるようになっています。窓を開け放して寝るので、全て筒抜けなのですが、「では、お休みなさい」の直後から起床時間まで、ずっとM氏のイビキが聞こえ、私たちになんとも言えない安心感を与えてくれました。

(つづく)

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