2012年6月19日火曜日

国連持続可能な開発会議(RIO+20)について


こんにちは、CIインターン生の小林です。

今日は、明日から三日間(6/206/22)に亘ってブラジルのリオデジャネイロで開催される、「国連持続可能な開発会議(通称:リオ+20)」について紹介させて頂きます。CIスタッフによる現地リポートも是非ご覧ください。

■何故“リオ+20”なのか?
 今から20年前の1992年、リオデジャネイロで「国連環境開発会議(UNCED)」、通称‘地球サミット’が開催されました。この地球サミットにおいて、アジェンダ21[1]が採択され、気候変動枠組条約や生物多様性条約など、地球環境保全や持続可能な開発のためにに法的拘束力をもった条約が生まれました。それから20年が経ち、我々を取り巻く環境は大きく変わり続けています。1992年のリオ地球サミットから20周年にあたる今年、もう一度世界各国が集まって、持続可能な開発について、具体的な枠組み作りを検討するのがというのがリオ+20が開催される理由です。

参考:How has the world changed in 20 years?
http://www.rtcc.org/living/countdown-to-rio20-how-has-the-world-changed-in-20-years/

■“リオ+20”の趣旨
 リオ+20で議論の対象となるテーマは、1)グリーン経済、2) 持続可能な開発のための制度的枠組みの二つがあります。

1)グリーン経済
 この解説に入る前に、簡単に「グリーン経済」という言葉について説明しておきます。国によって解釈は様々ですが、グリーン経済とは、「自然環境の保全や天然資源の循環利用によって、将来にわたって持続可能な経済成長を実現しようとすること」を指しています。再生可能エネルギーの研究や、廃棄物削減事業などの取り組み、先住民の伝統知識の活用なども、グリーン経済推進に貢献すると言われています。

 さて、このグリーン経済と、持続可能な開発・貧困根絶という単語がどう関係してくるのでしょうか。一つ目は、開発途上国に対する支援が挙げられます。一般的に、自然が豊かな国には貧しい国が多いとされています。そういった国では、往々にして環境保護よりも自国の発展に目が向きがちです。そこで、先進国が発展途上国に対して技術・資金援助を行なうことにより、世界的にグリーン経済を推進していこう、というのが議題の1つです。二つ目は、グリーン保護主義の回避というのがあります。グリーン保護主義というのは、グリーン経済推進を建前に、自国の産業から他国の産業を締め出してしまうことです。これをいかに回避するのか、というのもリオ+20の議題となっています。

2) 持続可能な開発のための制度的枠組み
 これまで、持続可能性について考える際は、「経済」「社会」「環境」の3つの分野に課題を分類して議論するのが良いとされてきました。しかしながら、経済、社会の2分野に比べて、環境の分野の制度的枠組みは弱いとされています。さらに、持続可能性な開発に関係する組織や制度が乱立していて、全体として統合が取りにくいのも課題とされています。そこで今回のリオ+20では、これらの課題についてどう対処していくかを議論していく予定となっています。

■日本のリオ+20に対する取り組み方
 日本からは、20日から21日にかけて、玄葉光一郎外務大臣がリオ+20に参加する予定です。リオ+20においては、東日本大震災の経験を活かして、「防災」という観点から持続可能な開発について提言していく予定となっています。

■参考資料
CIウェブサイト:国連持続可能な開発会議について
http://www.conservation.org/global/japan/Pages/Rio20.aspx

三菱総合研究所:リオ+20に関する国際的な検討状況[PDF/1.5MB]
外務省:リオ+20の現状

■あとがき・自己紹介
グリーン経済の部分を書いている際に、「環境と経済は本当に両立しうるのだろうか」という問いがぼんやりと頭に浮かびました、今年の春に二ヶ月ほど発展途上国にいたのですが、環境保全を唱える人々と自国の経済発展を唱える人たちが衝突する構図を何回も目にしました。一つの国の内部ですら衝突が起こるのですから、地球規模でそれを解決するのは非常に根気がいる作業です。技術者の卵としては、科学技術が環境と経済の橋渡しをしてくれることを祈るばかりです。

最後になりましたが、簡単に自己紹介をさせて頂きます。大学では電気工学と分子生物学の両方を学んでいます。趣味は動物観察です。社会と科学技術の関係性について考えるため、そして環境保護というテーマに対して現場ではなくマネジメントの部分から携わりたいと思ったため、CIでのインターンに参加させていただきました。これからもたまに記事を書かせていただくと思うので、よろしくお願いします。




[1]アジェンダ21…地球サミットにおいて採択された21世紀に向けて持続可能な開発を実現するために各国及び関係国際機関が実行すべき行動計画。