2015年4月16日木曜日

コーヒーは100%持続可能な方法で生産された世界初の商品となりえるか?

※本ブログ記事は、CI本部の記事を日本語にしたものです。
原文 http://blog.conservation.org/2015/04/can-coffee-become-the-worlds-first-100-sustainably-sourced-commodity/

コーヒー豆の上にほとばしる水
CIとスターバックスは1998年にメキシコのチアパスにてパートナーシップを開始した。その後取り組みは、世界各地のコーヒー産地へ拡大した。(©コンサーベーション・インターナショナル/写真:ミゲル・アンヘル・デ・ラ・クエバ)
シアトルで開催されたスターバックス社の年次総会で、今年、世界最大のスペシャルティー・コーヒー会社である同社が購入するコーヒー豆の99パーセントが、倫理的および持続可能なガイドラインに則った購買となることが、発表されました。
これは大変喜ばしいことであり、これまで15年にわたるCIとスターバックスの確固たる道のりを示しています。これはまた、すばらしいパートナーシップ関係が何をもたらすことができるかを証明しています。それは、最も価値ある熱帯性農産物であるコーヒーを、環境的及び社会的な不安定さの要因から、生産農家の公平と持続可能性のための原動力へと変えたことです。

1990年代半ばに、CIの応用生態系科学センター(※現ベティー&ゴードン・ムーア科学海洋センター)の科学者たちは、農産物の栽培面積の拡大こそが、急速に進行している熱帯林の森林伐採の原因であることを突き止めました。また、同チームは世界のコーヒー需要の増加がこの傾向を促進していることも指摘しました。そして、コーヒー栽培のために森林を伐採しなくても、別の方法があること、熱帯雨林の木陰でコーヒーを栽培した方が、太陽光で栽培するコーヒーよりも肥料と殺虫剤の使用が少量で済むということも明らかにしました。

もし、CIが小規模農家の収入を減らすことなく、コーヒー生産がもたらす環境への負の影響を削減する方法を生み出すことが出来れば、自然保全と地域社会活性の両方に役立つということがわかったのです。


CIとスターバックス

1990年代後半、スターバックスは急成長中の企業でした。同社は社会問題におけるリーダー的立場で知られており、持続可能および倫理的な方法で生産されるコーヒーに話が及ぶことは自然の流れでした。

パートナーシップ関係を始めてすぐに、増加する消費者需要とスターバックスの品質基準に合ったコーヒーの限定的な供給量に多大な相違があることに気がつきました。この相違を解消するために、CIとスターバックスは2004年にC.A.F.E. (Coffee And Farmer Equity)プラクティスを開発しました。C.A.F.E.プラクティスは、コーヒー農家のためにコーヒー生産の社会的、経済的、環境的、及び品質管理の取り組みを含めた基準を設定した、包括的なガイドラインです。

難しかったのは、単に生産量を上げるよりも、むしろ実際にこれまでのコーヒー生産方法を変えること、また農家が新しい基準を満たすためにこれまでの方法を改善する際に必要となる資金を融資する、ということでした。

スターバックスのように、世界中に複雑なサプライチェーンを展開しながら、社会面、環境面において挑戦を続けている企業が、99%の原料を倫理的に調達したのは、驚くべき偉業です。これには、以下特筆すべき点が含まれます。

• 2004年以降、参加農家の99%が、自然林をコーヒー生産農地に転換していない
• 約400万人の労働者が、数十万のコーヒー農場で雇用されている。
• 参加農家は毎年、121,000ヘクタール(約1,210km²)を保存のために確保している。

倫理的な調達を99%達成したことは、私たちのパートナーシップの終わりではありません。私たちはさらに二つのゴールを目指しています。まず私たちは99%では終わらないということ。スターバックスは100%に到達します。そして二つ目は、コーヒー業界全体の持続可能性を達成するという、大望です。

世界最大のコーヒー小売業者として、スターバックスはコーヒー業界に絶大な力を持っています。つまり世界最大の供給者でありながら、模範的立場として、他の生産者、ロースター、小売業者が持続可能で倫理的にコーヒー調達するのを後押ししています。CIは、スターバックスとの関係のような戦略的パートナーシップを通して、コーヒーの生産国と消費国の双方において、最も流通している南国農業生産物であるコーヒーを、世界で初めて100%持続可能な方法で生産できるよう手助けし、私たちの大望を実現できるのです。

この達成の及ぼす影響はコーヒーだけにとどまりません。CIとパートナーが経験してきたこと、間違った決断をしたこと、学んできたこと、それらすべてが持続可能な生産への道しるべとなっています。私たちは、コーヒーから学んだことを、ヤシ油や大豆、ツナのような世界的な商品の持続可能性を市場に拡大させていくために生かす絶好のポジションにいます。

世界的な商品に完全な持続可能性を実現させるということは非常に気高いゴールであり、単独の組織で実現できることではありません。しかし、世界的サプライチェーンに影響を与える、私たちのチャレンジへ注目が大きくなることで、ビジネス業界全体を、真の持続可能性へ向けて舵を切らせるすばらしい機運が生まれます。

スターバックスと私たちの航海は、熱い思いをもって始まり、比較的短期間で目を見張る進展をとげました。何年にもわたって、CIとスターバックスの取り組みは、科学者や経済学者、コミュニケーションの専門家たちを含む様々な分野の特別な専門家チームに率いられてきました。

私は、彼ら全員が、このスターバックスの前進-最終目的としてではなく、世界があるべき姿でいるために必要で本質的なものとなるステップ-を祝ってくれることを確信しています。















ピーター・セリグマン、コンサベーション・インターナショナルCEO

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