森と共生するビジネス ~チョウ類飼育販売事業~
カンボジア中央カルダモン山地にあるTa Tey Leu村では、半年ほど前からチョウの人工飼育が始まっています。チョウの人工飼育?と思われるかもしれませんが、食用でもなければ、標本用でもありません。欧米では広い温室の森林空間で、歩きながら生きたチョウと触れ合うことのできる蝶園に人気があり、そうした蝶園にチョウを供給するのが人工飼育の目的です[1]。
チョウは種類毎にエサとなる食草(草や花蜜)が異なり、様々な種類のチョウが生息していくためには多様性豊かな森が必要です。そのため、チョウ飼育事業は途上国の低収入家庭にとって森林伐採に代わる現金収入手段となるだけでなく、地域住民の森林保全への関心を高めることが期待されます。タンザニアなど他国では、チョウ飼育事業が保全へ貢献しているという事例も見られます。
チョウの飼育は細かい作業を毎日2-3時間繰り返すため、決して楽な仕事とは言えません。ただ、彼女のように他の生計手段を持たない零細農家には貴重な収入源となります。加えて、チョウの飼育は家の周辺で子育てや家事の合間にできること、生き物なので丁寧な扱いが求められることから、農村女性向けの仕事としての可能性があります。
カンボジアでは森林率がここ20年ほどで急速に減少しました。様々な要因が挙げられるの中、地域住民の貧困は大きな要因の1つです。チョウ飼育事業を通してコミュニティレベルでの森林保全への意識を高めていくことが、将来世代の森林を守ることに繋がっていくと期待されます。
カンボジアでは森林率がここ20年ほどで急速に減少しました。様々な要因が挙げられるの中、地域住民の貧困は大きな要因の1つです。チョウ飼育事業を通してコミュニティレベルでの森林保全への意識を高めていくことが、将来世代の森林を守ることに繋がっていくと期待されます。
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