あなたの一杯に宿る気候対策

本ブログ記事は、CI本部の「Climate Week: The climate solution in your cup」を日本向けに翻訳・編集したものです。

昨年発表された国連の報告によると、人類は気候の崩壊を食い止めるために、森林破壊を抑制し、世界の食料システムを見直しなければなりません。

今年のニューヨーク気候ウィークでは、ある一人の自然保護家が、世界で人気のある作物の1つ「コーヒー」の生産による、気候変動解決策を提案しました。

CIのコーヒープロジェクト専門家である、バンビ・セムロックは、環境保全に携わる科学者、政府関係者、エコノミストが参加するオンラインパネルディスカッションに参加し、気候問題に対する食品生産の影響を調査し、コーヒーが朝の一杯だけでなく、人々に大きく貢献する理由を説明しました。

「コーヒーは大抵の場合、地球保全にとって重要な地域およびその周辺で栽培されています。そのため、そこにある森林を保護することは、人々の健康と健全な生活のために欠かせない、安定した気候を促進することに繋がります。」

多くの持続可能なコーヒー農家は、「日陰栽培/シェイドグロウン」と呼ばれる、高木の隙間の下でコーヒーを栽培しています。これは、植物の温度を調整し、成長を促進すると同時に、地域固有の生き物たちの生息地を守り、炭素の排出を抑えることに役立ちます。 CIの研究者らによる最近の分析によると、コーヒーの生産のために、森林奥深くまで農地を拡大するより、既存の土地で生産量を増加すると、1年間あたり3億以上の車から排出される炭素量相当―1.5ギガトン以上―の炭素を保持できることがわかりました。


もっと詳しく:サステナブルなコーヒーとは何だろう?

セムロックは、コーヒー生産のあり方によって森林破壊を食い止めることは、気候に良いだけでなく、人間の幸福にとっても重要だと話します。

「コーヒー栽培が持続可能な方法で行われることは、実際に自然保護に投資することであり、将来のパンデミックから私たちを守ることにも役立ちます。」

実際に、CIの専門家らが共同執筆した最近の論文によると、世界中で森林減少が減少すると、リスクの高い地域での森林喪失に関連する感染病のリスクは、40%も減少する可能性が示唆されています。

しかし、コーヒーの世界的な需要の高まりに対応するためには、コーヒーの生産量を2050年までに3倍まで引き上げなければなりません。そのために、30万平方km以上の森林が破壊される可能性があります。 気候と公衆衛生の危機に直面する今、既存の農地でコーヒーの生産量を増やすことで、こうした規模の森林破壊を回避することは、これまで以上に重要になっています。

「私たちはコーヒーを、気候変動の‘犠牲者’として考えるのではなく・・、コーヒー農家たちのもつ知識や洞察、日々の管理をどのように保全へ活用できるか、真剣に考えようとしています」とセムロックは言います。 「既存の土地で、持続可能なコーヒー生産を倍増させる必要があるのです。日陰栽培のシステムを改善し、他の農作物生産への応用も考えています。」

こうした努力を促進させるため、CIでは、コーヒーを世界初の真に持続可能な農産物にするためのイニシアチブである「サステナブル・コーヒー・チャレンジ」を2015年に立ち上げました。 スターバックスやマクドナルド、ダンキンドーナツなど含む、世界で155以上のパートナーたちとともに、コーヒーに携わる様々なステークホルダーと協力して、生産者の労働環境を改善し、持続可能なコーヒー調達を増やし、コーヒー農園が気候の安定化にプラスの影響を与えるように努力しています。

「私たちは、気候対策の一つとなりえる農産物には投資する必要があることを知っています。 」

「私たちはまた、コーヒーがそのサクセスストーリーの一つになりえることもわかっているのです。」

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バンビ・セムロックは、CIのサステナブル・ランズアンドウォーターズ、バイスプレジデントです。


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