中国南西部山岳地帯におけるアグロフォレストリー事業(2014年10~12月)


のプロジェクトは、ダイキン工業の”空気をはぐくむ森”プロジェクトの一環として、ダイキン工業の支援により行っている取り組みです。この記事はダイキン工業へ提出したレポートを編集したものです。


 
アグロフォレストリーワークショップ

2014年10月15日にアグロフォレストリー&エコフレンドリーワークショップを開催しました。研究所の専門家が来て、アグロフォレストリーの経験や、エコフレンドリー(=環境にやさしい)農業の方法を話してくれました。四川省森林局、理県森林局、四川省の七つの自然保護区のリーダーたちや、私たちのプロジェクトサイトの住民たちも参加して、農業をすすめていく上での問題点などを話し合いました。

アグロフォレストリーワークショップ


翌日には、エコフレンドリー農業を実践している農場に、視察に行きました。参加者たちは、種まきやかんがい対策の新技術や、農業と観光の組み合わせ方を学びました。

 
エコファーム視察
 


プロジェクトの実施計画完成!

成都農林研究所(Chengdu Academy of Agricultural and Forestry Sciences)や中国科学院山地災害環境研究所(Institution of Mountain Hazards and Environment of China Academy of Science )から専門家を招いて、プロジェクトの実施計画を完成させました。私たちは、ガンプ村の住民や政府の人たちと何度も話し合いをして、一緒に計画を作ってきました。「果実-野菜-畜産-ミミズ」のリサイクルモデルが採用されるアグロフォレストリーのシステムは、二箇所で実施されます。
アグロフォレストリー実施サイトの計画
 
地元の住民たちは、アグロフォレストリーシステムをとてもやる気になっています。この活動は、地元の理県との共同出資で行う予定です。そのための申請を理県に出しました。これが受理されれば、20ヘクタール以上の土地でプロジェクトを実施することができるようになります。
 
 
地元住民と政府との話し合い
 
 
広報

プロジェクトの概要を説明したショートビデオを作成しました。4分程度のもので、音声は中国語ですが、英語の字幕がついています。

これからの予定
 
生物多様性や土壌、水、気温、社会経済状況に関するデータを集めて、基礎調査を完了させます。また、公有林に植えられている木の苗の世話を始めます。アグロフォレストリーの実施に向けて、共同出資者である地元政府への働きかけや設備の整備を行っていきます。オープニングセレモニーの開催の計画や、プロジェクトの広報のための資料の収集も進行中です。
 
伝統的なチベット族の踊り
 
ガンプ村は、チベット族の伝統的な村です。ガンプ村には無形文化財である、「ボバセンゲン(Boga Sengeng)」と呼ばれるユニークな踊りがあります。「ボバ」はチベット語で「人々」、「センゲン」は「ライオン」を意味します。この踊りは、中国最後の王朝である清朝時代に侵入者たちと戦った兵士を悼んだもので、19世紀の中頃にできたといわれており、100年以上にわたって受け継がれています。2008年に中国の無形文化財に登録されました。
 
ガンプ村のボバダンス      

ガンプ村の概観


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