各国の英語事情

気候変動プログラム・マネージャーのYです。


某調査の最終調整のため、カンボジアのプノンペンに来ています。


私は、日本語以外は英語しか話せないのですが、国際NGOの仕事をしていると、英語だけでは足りないと痛感する今日この頃です。スペイン語を話せば、カバーできる国は圧倒的に増えるのでしょうが、CIジャパンとしてはアジア地域の国々の支援に力を入れたいところもあり、そうなるとなかなか第2外国語のターゲットも絞れません。英語しか話せない私の、他の国への出張経験と印象は・・・。



1.中南米:スペイン語が話せないと、完全に会話から置いて行かれる。相手は英語が話せても、気を使って英語で話しかけてくれることは少ない。英語と近い表現も多いので、何となく想像がつく内容もありますが、完全に把握する必要があるため通訳をしてくれる英語圏の人と同行するしかありません。


2.インドネシア:地方はもちろんですが、首都ジャカルタでも意外に英語がしゃべれない人が多い。そのような中、こちらが一生懸命英語でコミュニケーションしようとすると、なぜか微笑まれる(というか、笑われる)


3.フィリピン:英語が第2言語であるはずなのに、特に農村部では、英語が話せない人が多い。


そして、今回の出張先、カンボジアですが、意外にも首都では英語が普通に通じます。レストランやホテルでも。カンボジアのスタッフに何故こんなに英語が通じるのか、と質問したところ、英語を勉強すると収入のいい仕事につける確率が高いため、皆一生懸命勉強するのだそうです。


20年を超える内戦を終え、カンボジアは今、まさに終戦後の日本のような勢いです。勤勉な人が多く、また視力が良いというカンボジア人の特徴があるということで、日本企業の精密機器工場等の進出も増えているとか。一方、内戦時代、壮絶な体験をしていた人が現在のカンボジアをより良くしていこうと、頑張っています。終戦直後、私の父母の世代が国の回復のために脇目もふらず努力し続けてきた姿と、何となく重なるものを感じます。


英語が意外に通じるのも、そんなカンボジアの一般市民の方々の努力の賜物のような気がします。


カンボジアには今、様々な海外企業が進出してきています。この国の経済が、森林を破壊し経済発展を遂げる道を歩むのか、はたまた森林や一度損失したら取り戻すことのできない生物多様性を守りながら発展を遂げる「グリーン・エコノミー」の道を歩むのか。私たちは今、CIカンボジアと今後のカンボジアの将来に関わるプロジェクトに関わっています。




写真:プノンペン市内を走るオートバイ型のタクシー「トゥクトゥク」の後部座席より。

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