秩父deグリーンエコノミー?!
途中からだったのと、出掛ける準備しながら見てたので必ずしも正確ではないかもしれないけど、生態系サービスを生かしたグリーンエコノミー、そしてPES(payment for ecosystem services)なんかの可能性も感じさせるちょっと良い話しだったので紹介したいと思います。
秩父のとあるお菓子屋さん(と思う)が、当地の名産を作りたいと、秩父の山の恵みを生かしたメープルシロップを使ったお菓子を作る事を思い立ったそうです。
でもその山(森)は、行政が管理する公有林。普通は勝手に山に入ったり林産物(メープルシロップの原料である樹液も立派なNTFP= non-timber forest productsすなわち非木材林産物)を取ったり出来ないけど、役所に掛け合ったところ、地元振興のためにと快諾。
でも、広大な森の中のどこにシロップの樹液の元になる楓の木があるか分からんということで、秩父の山を知り尽くした森林組合がひと肌脱いでくれて、木を見つけ、あるいは見分け方や山の歩き方を教えてくれたそうです。
その後、無事に樹液が取れてシロップが作れるようになり(シロップにするにはひたすらコトコト10時間以上煮詰めるそうです。唯一の純国産のメープルシロップとか)、秩父名産を使ったお菓子が出来たそうです。(肝心のお菓子がどんなかは見逃してしまいました。)
この話しの素晴らしいのはここからで、シロップを使ったお菓子が作れるようになったら、樹液を集める人が必要という事で、地元の人(主にシニアの人たち)を雇うようになって、地元経済とシニア世代の社会参画に貢献。
収益を山に還元しようてことで植林することにしたところ、地元の人達(若者?)がボランティアで参加(多分。この辺りからは家を出る直前で記憶曖昧。)
さらには、秩父名産のサツマイモの規格外れのものを使ったお菓子も作ってもらえないかと地元農家(農協?)から申し入れもあり、現在商品開発中。
てなことで、これまで顧みられてこなかった山の恵み(すなわち生態系サービス)が活用され、ビジネスを生み出すことで、地元に雇用が生まれ、森林の手入れができるようになり、シニア世代や若者のコミュニティが活性化され、これまで棄てられるしかなかった農作物までもが有効活用されようとしているわけ。
是れはまさに「自然資本」を持続的に利用した「グリーンエコノミー(経済)」「グリーングロース(成長)」やん!
あとは、このモデルがビジネスとして持続的に成り立って(想像だけど、広大な森を持って大量生産するカナダ産の方がコスト的にはまだまだ魅力なんじゃないかな?)、その収益が単に植林だけじゃなくって、秩父の森林生態系、そして生物多様性の保全・再生に投資されるようになれば(これがいわゆる生態系への直接支払い=payment for ecosystem services (PES)ですね)言うことなしですなぁ。
いやあ、素晴らしい~!
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