2012年2月14日火曜日

REDDは本当に役に立つ?

気候変動プログラムコーディネーターUです。

2月7日―8日、森林総合研究所主催のREDDの公開セミナーに出席しました。タイトルは、「グローバルなREDDプラスの枠組構築に向けて -プロジェクト活動からのスケールアップ、多様なプレーヤーの有機的連携―」。詳細は、セミナーのページをご覧ください。発表資料も、公開されると思われます。

過去のREDD関係のセミナーでは、UNFCCCの交渉経緯の整理や自国の森林面積・減少率の紹介にとどまる途上国が多かったという印象がありましたが、今回は、具体的な取り組み内容を聞くことができました。それぞれの国がそれぞれに抱える問題や状況の中で、REDD+をどう進めていくのか。開発vs保全という対立軸の上にはない解決策を途上国と先進国が模索しています。

今回、特に印象的だった発言が二つありました。一つは、太平洋共同体を代表してフィジーから来られていたSairusi Bulaiさんのご発言。太平洋島嶼国は、まさに大小さまざまです。森林大国とも言えるパプア・ニュー・ギニア、それに続くソロモン諸島、フィジー。これらを除く国々は、まさに桁違いの小ささです。実は森林被覆率の高い国も多いのですが、青い海と白い砂浜のイメージもあり、太平洋の島々と森林はなかなか結びつかないという方が多いのではないでしょうか。Bulaiさんが強調しておられたのは、森林面積の大小にかかわらず、地元の人々が森林から得ている便益は大きいということ。そして、比較的森林面積が大きく森林分野に力を割きやすい(支援も入りやすい)国々を通じた小さい国々へのサポートのお話は、環境の変化に対して確実に脆弱である太平洋島嶼国が培ってきた強さと大きさを感じさせられるものでした。(写真は、フィジーでCIが森林再生を進める場所)

印象的だった発言の二つ目は、CI本部から講演者として来日していたJonah Busch(経済学者)が会場からの質問に対して応えたものです。森林減少の大きな要因のひとつは、経済的に有利な土地利用への転換です。REDDからの収入で本当に「REDD(Reducing Emissions from Deforestation and Forest Degradation)」できるのか、という主旨の質問でした。答えはイエス。REDDが目指しているのは、森林伐採を完全にゼロにすることではなく、まさに「Reduce」であって(ゼロを目指すことももちろんありえますが)、各国の持続可能な発展をどう実現するか、その中にREDDは位置づけられます。Jonah Buschが今回紹介した空間情報を取り入れた経済モデルも、各国政府がREDDを導入する際の制度づくりに科学的な情報を提供できるものです。詳細は、http://www.conservation.org/osiris/Pages/overview.aspx

番外編として、モザンビークからの講演者のリズム感あふれるご発表もとても印象的でした。アフリカのリズムが聴衆の心に共鳴するような、不思議な高揚感がありました。
世界観もリズムも異なる多種多様な私たち人類が生き残りをかけて使う道具として、REDDは、強力だと思っています。

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