2012年10月19日金曜日

生物多様性条約COP11報告No3: 日本が世界の生物多様性を救うとき!


COP11に参加中の生態系政策マネージャーNです。とうとう最終日ですが、最重要課題が決着していません。

途上国は、今回のCOPでターゲットの議論ができるように、Needsを報告することになっていました(COP10決議)。報告したのは20数カ国ということで、それでは議論ができないではないかという先進国。それに対し、愛知ターゲット達成には資金が絶対必要で資金提供はCOP10合意のパッケージの一つで、そのための目標設定に応じないのは許せないという途上国。どちらも約束を果たしていない、だましたのか、という議論です。どちらの言い分も一理あるあるのですが、そのためにどちらにも収束しません。先進国の経済が芳しくないのも原因でしょう。

考えなければいけないのは、①いくら要求しても、ニーズ評価の報告がこのCOP中に提出されることはないこと、②資金・リソースを大幅に増やさなければ愛知ターゲットは紙切れ同然になるが、それは誰も望まないこと、でしょう。交渉がこのような状況になるのは、会議の前から分かっていました。CIのポジションペーパーもそれを意識して作られました。

本当にまともな議論ができないほど情報がないのでしょうか?どこから手をつけていいかわからない状況なのでしょうか?違います。緊急に手を打つべきことは分かっています。そのために何をしなければいけないか、そのために何が必要かも分かっています。資金の流れを2015年までに倍にすること、2年後のCOP12までに必要なリソースを報告すること、予算計画を立てること、を求める決議案が議論されています。

本当に世界の生物多様性は重要だと考えているか?食料から工業資源まで日本人の生活は海外の生物多様性とそれから得られる 生態系サービスに支えられていると同時に、影響も与えています。世界の生物多様性が日本にとって重要でないはずがないのです。現在の交渉では、日本一国の姿勢が、世界全体の愛知ターゲットに向けた取り組みを左右する状況になっています。建設的な議論を強く求めたいと思います。