【UNFCCC COP18】CIによるCOP18総括/地球温暖化交渉の行方は?

 気候変動プログラム・ディレクターYです。ご存知のとおり、先週現地時間の8日(土)夜、COP18は「ドーハ合意(Doha Climate Gateway)」を採択し、閉幕しました。今回の会合に関して、様々な団体やメディアより、既に評価が発表されています。我々コンサベーション・インターナショナルは、団体の信念として、どんな苛酷な課題に対しても「楽観論(Optimism)」で最善を尽くすことを掲げています。
 しかし、今回の気候変動枠組み条約第18回締約国会議(COP18)に対しては、我々としては大変珍しく、その結果を厳しく評価する声明文を発表しました。以下、団体ウェブサイトよりご覧下さい。
http://www.conservation.org/global/japan/news/Pages/Divided_Nations.aspx
 なぜ、本来楽観的である我々が、今回このような声明を出したのか?それは、現場の実践に基づき、革新的メカニズムや政策的インプットを実施する団体として、今回の会議がベストを尽くしたものとはとても評価できないからです。
 気候変動による途上国への影響は、既に我々が様々な事業を実施する場所で観測され、事業内容の中核と位置付けられています。気候変動への適応、温室効果ガスの削減のみならず、生物多様性保全や地元コミュニティへの支援策の一つとなるREDD+(森林の減少および劣化に由来する排出の削減)などです。そして、我々は、そのような事業を進めるにあたり、各国政府、企業、地元コミュニティ、国際機関等、様々なアクターを巻き込み、既に事業を実践しています。未来の子供達が、より困ることがないように。
 現場に根付き、現場の人々とともに事業を展開する団体として、今回の会議の結果自体に脅威を覚えざるを得ません。来年以降、更に交渉が進展し、一日も早く世界全体で一丸となって気候変動問題に立ち向かっていく必要があります。

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