【COP13】森林消失は生物多様性消失
昨日から始まったハイレベル会合。本会議場では、各国の演説が今日も続いています。演説内容で目立つのは、途上国からのアメリカへの批判でしょうか。
それと同時に、森林保護の重要性に触れる国も多く、このテーマへの関心の高まりを改めて感じさせられます。南米スリナムも、今年CIが実施した生物多様性短期集中調査(RAP)の結果、新たに24種の生物種が発見されたことに触れ(詳しくは、http://www.conservation.or.jp/Newsroom/Press_Release/2007_06/Surinum07.htmをご覧ください)、森林が失われることによってまだ人類の知らない生き物が失われることへの警鐘をならしました。
森林の重要性については、日本でもこの2週間、いろんなところでレポートされているようですが、その森林が抱える生物多様性の重要性については、残念ながらまだまだ報道されていないようです。
今週世界銀行がこのバリで行った「森林炭素パートナーシップ基金(FCPF)」の記者発表の席では、ぜーリック世界銀行総裁も、炭素吸収源としての森林だけでなく、森林が抱える生物多様性とそれが人間にもたらすさまざまな生態系サービス(=自然のめぐみ)の重要性についても力説していたのが印象的でした。
森林保全については、ブラジルやインドネシアなど熱帯雨林を多く抱える森林国11カ国(F11)と、日独米などの主要先進国が、バリ会議場内で協議し、森林保全を推進するための国際的枠組みをつくるための国際会議を来年開催することで合意したというニュースも入ってきました。
森林保全のための国際的枠組みは、これまでも何度も話し合われながらも、途上国(森林国)と先進国(消費国)の間での利害対立が解けずに確立できませんでしたが、気候変動そしてREDDがきっかけとなって、ひょっとしたら動き出すかもしれません。
【写真は、©Jan Wirjosentonoによる、RAPが行われたスリナム東部の森林】
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