2006年11月13日月曜日

地球環境政策の主流化は出来るか?

COPは、毎度深夜に及ぶ交渉が続くことで有名ですが、今回は治安面を考慮して、全ての会議は午後6時までと決められています。2週目のハイレベル・セグメントになってからもこの門限が続けられるかは疑問、との声が多く聞かれるのですが、今のところはほぼ守られており、今年は例年に比べれば比較的に体力的には楽です。それでも、会場への往復で3時間もかかるのは、結構疲れますが。。。

☆ 気候変動問題のメインストリーミング ☆

さて、10日は、日本の環境省・海外環境協力センターの主催により、気候変動問題をどのように途上国の開発戦略の中にメインストリーム(主要戦略・政策として組み込む)するかというテーマでのサイドイベントが開かれ、私も参加してきました。今年は、CDMの持続可能な開発への貢献が大きな関心として高まっているように、気候変動対策と開発の関連についての議論が多くされていますが、このような気候変動のメインストリーム化というテーマは、これまであまり議論されてなかったように思います。

日本も含めて、環境を担当する省庁の力が弱いことが、気候変動問題対策が迅速にかつ十分に進まない理由のひとつとされていますが、サイドイベントでは、まずアジアにおける環境ガバナンス(環境行政)の報告があったあと、インドネシアからは環境省、マレーシアからは開発行政の元締めである総理府から、それぞれの環境ガバナンスの説明がありました。両国とも、組織上は他の省庁と同等の位置づけの中で政策立案がされているようですが、やはり(日本と同様)財務省や経済/産業/開発計画関連の省庁が実権を有しており、環境アジェンダはマージナライズされてしまうのが、実情のようでした。

この後、開発分野の第一人者のお一人で、UNDPの大先輩にも当たる、成蹊大学の広野良吉先生の講演がありました。広野先生は、日本のODA政策にも大きな影響力をお持ちの方ですが、先生曰く、途上国の開発行政責任者と会談する際にも、残念ながら気候変動問題が「国の優先課題」として議題にあがってくることは皆無とのことでした。これは途上国側での、気候変動問題がメインストリームされていないという課題がある一方で、ODA供与国である日本側にも、実は気候変動を「重要だけれど、個別に取り組むべき問題」との認識があるのではないかと感じます。

その点、広野先生がはるばるナイロビのCOPまで来られてお話をされたことには、私は実は大きな意味があると考えています。というのは、気候変動問題は、やはり日本においても環境分野の人だけが取り組んでいるのが現実であり、途上国の長期的な発展に(よくも悪くも)大きな影響を持つ課題であるにも関わらず、いわゆる開発業界の関心があるべき水準に比べて極端に低いように、個人的に感じてきたからです。その意味では、開発分野の第一人者の広野先生がCOPまで来られて講演されたことは、今後の日本国内の開発関係者へのメインストリーミングにつながるのではないかと、少し期待したいと思いました。

発表者からの講演のあと、質疑応答が行われましたが、ケニアで環境問題を長年教えているという大学教授からは、何よりも環境教育を推進することによって一般国民(政府のお役人も含む)の「環境リテラシー」を高めなければ、いくらCDMなどの「革新的な」取り組みが実施されても、数年も続かない!との意見があり、会場からは拍手喝さいを浴びていました。これは、気候変動問題に限らず、生物多様性保全も含めて地球環境問題全てについて言えることかもしれません。

♪ 今日の無駄話 ♪

今日も、約1時間遅れでハイヤーが登場し、毎朝お馴染みとなった交通渋滞の中を会場へノロノロと向かっていたら、頭上を大きな影が通りました。何かと思って外を見ると、なんと街路樹に多数(ぱっと見、20羽くらい)のハゲタカがとまっているではないですか!?身長は約80cmくらい、翼の端から端まではその倍はありそうで、とにかく巨大です。それが、ばっさばっさと低空を飛んだり、街路樹にとまったりしてる様には、とにかくあっけに取られてしまいました。さすがアフリカ。スケールでかい!

【写真は、ナイロビ市内の巨大サファリブーツの看板公告】

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