【COP17】マシャバネ議長の熱意、外では大規模デモ

AM11:30に開催国南アの外相であり、今回のCOP17の総議長であるマシャバネ議長からの中間の締めの会議がありました。CMP(京都議定書締約国の会議)とLCA(長期的協力行動に関する特別作業部会)の両セッションの議長から、それぞれの交渉の進捗状況が報告された後、マシャバネ議長より、必ずこのCOP17の場において、今後の気候変動対策を構築する事への意気込みが聞かれました。



短い会議だったので、CIがインドネシア・パビリオンで開催中のサイドイベントに参加しようと走りはじめたら、会議場とパビリオンをつなぐ道路を渡る階段のゲートが封鎖されていました。ガードに「あっちでイベント開催中だから通して!」とお願いしても、「もうすぐデモが始めるから駄目(no way, mom~!)」。そういえば、今朝2千人~1万人規模でデモが予定されていると聞いたことを思い出しました。会議場の中から、籠の中の鳥になりながら撮った写真です。水色のTシャツの人たちですが、すごいスピードでアフリカン・ダンスをしています。COP15があったデンマークでは、ただの白クマの着ぐるみを着た人たちがうろうろしていたことを考えると、こちらのほうが役者としてはるかに上です。アフリカの人たちの気候変動への脅威が尋常ではないことを感じます。



ちなみに、南アフリカには、CIが活動をする「生物多様性ホットスポット」が2箇所あります。そのうちの一つは、世界で唯一の乾燥性の気候帯にあるホットスポット。日本でもおなじみのキング・プロテアの花も、乾燥した南アの大地でさらに気候変動が進むと、生息地域が減少し、さらには絶滅する可能性もあるとの研究結果が既に出されています。生物多様性の保全と気候変動の相関性は、世界各地で科学的に実証されています。また、COP17開催前には、このダーバンで大嵐があり、数名が亡くなったそうです。そんな嵐が明けた後に、この会議が開催されているのですから、地元の人々のデモへの熱意も理解できます。気候変動の影響を最も受けるのは、アフリカなど気候変動に脆弱な最貧国の国々。このアフリカで開催されるCOPの失敗は、許されません。

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