【COP17: REDD+SBSTA開催中!】

久しぶりのアフリカ大陸、懐かしい・・・。アフリカ大陸は、過去に南ア含め5カ国程自力で旅行しました。当時目のあたりにしたアフリカ独特の植生や野生生物、昼夜の激しい温度変化とは隔離され、今回はエアコンが入った会議場につめる毎日(溜息~)。

私が主に追うのは、「森林の減少・劣化に由来する排出の削減(Reducing Emissions from Deforestation and Degradation, REDD+)」というテーマ。本件、早速白熱した議論が始まっています。南ア時間の現在、午前中は「科学および技術の助言に関する補助機関による会合(略:SBSTA)」において、SBSTAの議長がまとめたドラフト・テキストに関してクローズドの会議が開催中です。ドラフト・テキストは、REDD+に関わる重要事項を、
1)セーフガード(解説1:REDD+の実施により負の影響を起こさないための環境・社会的配慮のガイダンス)
2)森林の参照レベル・参照排出レベル(解説2:過去の森林減少のトレンドに基づくCO2の排出の推移の予測)
3)REDD+におけるCO2の測定、報告、検証の方法
4)各国の森林モニタリングシステム構築、の
4項目にまとめられています。
更に、上述2)の「参照レベル」に関わるガイドラインが添付資料として加えられています。

これは、各国の間で「参照レベル」の理解や設定の仕方自体に隔たりがあるため、ガイドラインとして議論を継続するためのものでしょう。今回は、クローズドの会議のため、日本政府の交渉官の方々の席に制限があり、NGOの私は会場に入れません。午後に予定されている「長期的協力行動に関する特別作業部会(略:LCA)」には、参加できます。現在、SBSTAの会議の外にいますが、途上国の方々が「難しい~」と頭を抱えながら、途中で出てきます(笑)。その気持ち、よく分かります!

森を守ることに、いきなり科学的根拠と国内政策の決定が必要になるのですから、それは大変です。あと、途上国の交渉官の方々は数が限られているので、様々な交渉の場を渡り歩かなければいけないのです。だからこそCIは、世界20カ国以上の途上国において、各国政府への能力開発やワークショップ、REDD+イニシアチブの協働実施をすることで、長年森林保全に関わってきた経験や世界各国での経験に基づき、途上国政府や現地の人々への支援をしています。

REDD+は、世界に残された貴重な森林を守り、次世代に健全な地球環境を残していくための再度の砦と言えるメカニズム。COP17での決議の行方が、地球環境の今後を、大きく左右します。

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