【COP17: Forest Day5: 女性が主役!】

COP開催中の日曜日に開催される、世界中の森林の専門家が結集する「Forest Day」に参加してきました。今年で5回目。毎年このイベントで会う、世界中からのお馴染の人々と、一日勉強してきました。今年は、何といっても世界での女性の躍進が裏付けられる会議となりました。オープニングの基調講演者は、故ワンガリ・マータイ氏に感銘を受け、現在アフリカ中で森林再生・保全、地元の人々の能力開発に取り組むAfrican Wildlife FoundationのPresident, Helen Gichohi博士。爆発的に人口が増えるアフリカ大陸において、飢餓を防ぐために森林保全がいかに重要であるかを力説しました。

その後に流れた、故マータイ氏の追悼ビデオ。若い頃からグリーンベルト運動と女性へのエンパワメントの活動を続け、時には同国の男性から石を投げつけられ、まさに血を流しながら活動してきた彼女の壮絶な人生をまとめたものでした。クロージングのイベントでは、日曜を利用して各国と折衝を続けているUNFCCC氏のクリスティナ・フィゲレス氏が、秒刻みのスケジュールを縫って登場。彼女は、REDD+は、地球を救うための以下3つの項目からなる「ビジネスプラン」であるとまとめました。
1. 吸収減である森林を利用した温室効果ガスの削減
2. 森林による適応への貢献
3. 貧困削減
3番目の「貧困削減」は、アフリカでのCOP開催で、彼女自身が強く感じ追加したテーマであるとのこと。さらに、REDD+を「地球を救うための最も崇高な取り組みである」と締めくくりました。毎回ながら、フィゲレス氏のスピーチは、ユーモアを交えつつも最後は怒涛の勢いで締めくくる手法で、圧巻です。


さらに、今回はForest Dayの1回目の開催から成功に貢献してきた主催団体であるCIFORのトップである、Frances Seymour博士が、今回の開催を最後に、退職することを自身で公表。世界の森林を守るためにまさに世界中を奔走してきた彼女の偉業を、会場中がスタンディング・オベーションで称えました。

振りかえれば、本日の主役は全て女性ばかり。国連の交渉官も、他国は有能な女性がたくさん活躍しています。世界に出ると、改めて、日本社会のジェンダー・バランスの悪さに驚かされます。でも、今日は、来週のさらなる活動に向け、世界の素晴らしい女性の先輩方から勇気をもらうことができました。

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