よりサステナブルにコーヒーを飲む3つの方法

 


コーヒーの未来に貢献する3つの方法 

たった24時間の間に、世界では約22億5千万杯のコーヒーが消費されており、その需要は増え続けています。一方で、コーヒー栽培に適した地域の土地面積は半分になると予想されています。 
コーヒーを世界初の持続可能な農作物にするために、コンサベーション・インターナショナルは100以上の企業、政府機関やNGOと協働してサステナブルコーヒーチャレンジ」に取り組んでいます。 お気に入りのコーヒーを守り、サステナブルなコーヒーとそれを栽培する農家を支援するために、あなたは何ができるでしょうか?まずはこれから紹介する3つから始めてみてください。 

  1. 1. 意識したコーヒーの購入を 

 サステナブルなコーヒーの生産者や環境を支援する取り組みを行なっているブランドを探してみましょう。「サステナブルコーヒーチャレンジ」のパートナーリストから、サステナブルなコーヒー栽培に賛同している企業を見つけることができます。また、「フェアトレード認証ラベル」「レインフォレスト・アライアンス認証」「Utz認証 (マヤ語で「良い」という意味)」「バードフレンドリー(R)」などのラベルが付いたコーヒーも、チャレンジの一環として確認してみてください。 

 現在、ニューヨーク証券取引所では1ポンド(約453g)のコーヒーが1ドル以下となっており、これは農家のコーヒー生産コストを下回っています。サステナビリティプログラムに投資をし、コーヒーの価格よりも高い報酬を支払い、サステナブルなコーヒーの調達を約束する企業を選択することで、コーヒー業界の危機を乗り越えようとしている農家を支援することになります。 

 そして忘れてはいけないのが、どんなコーヒーを買うかということだけではなく、どれくらいコーヒーを飲むかということです。例えば、水出しコーヒーが好きな人は、1杯のコーヒーを作るために、ホットコーヒーの2倍の量のコーヒー豆が必要になります。良心的なコーヒー消費者になりましょう。もし、全ての人が水出しコーヒーを飲むようになったら、コーヒーの生産量を2倍にする必要があります。


  1. 2. 環境のために「不便さ」を選ぶ 

 私たちの多くは、便利な文化の中で生活しており、食料品の注文から会計の列に並ぶまで、すべてをアプリやサービスに頼っています。しかし、私たちのを楽にしてくれる使い捨てのコーヒーカップや、1杯分のコーヒーカプセルやポッドは、環境に深刻な負担を与えています。紙製のコーヒーカップに使用されるための木や、実際にカップをリサイクルするための施設が整っていなかったり、カップそのものがリサイクルできないことなど、環境への負荷は大きいのです。 

 紙製のカップは持ち運ぶのに便利ですが、「紙」だけからできているわけではありません。プラスチックでコーティングが施されているため、リサイクルが難しく、埋立地に捨てられる可能性が高くなります。簡単なことですが、自分が持っている持ち運びのできるタンブラーや、マグカップにコーヒーを淹れてもらうことで、無駄なゴミを減らすことができます。この習慣を定着させる方法はなんでしょう?それは、もし自分のタンブラーを忘れたらコーヒーを持ち帰らないことです。つまり、便利な選択肢を「不便」にするのです。 

 もしあなたがK-cup (コーヒーマシンにコーヒーカプセルをセットすることで、コーヒーが抽出できるもの)を使う習慣から離れられない場合は、使い捨てのオプションから再利用可能な容器を使うことをお勧めします。コーヒー豆を再利用可能な容器に入れ、マシンでコーヒーを淹れた後に、コーヒー豆を捨てて洗って再利用するのです。(サステナブルなコーヒー豆を選択すれば、さらに良いです!) 

 完全にリサイクルができるコーヒーカップの開発への取り組みと似たように、リサイクルができるK-cupを開発する取り組みがありますが、それを実現する方法を考える時間が必要です。 

 すでに大胆な取り組みを行なっている企業もあります。例えば、ネスプレッソ(Nespresso)のコーヒーのパッケージは、繰り返しリサイクルすることができるアルミニウム製でできています。また、ネスプレッソは消費者が使用済みのポッドを簡単に返却することができるリサイクルプログラムを実施しています。環境により配慮した製品づくりに取り組み、使い捨てのカップやリサイクルできないポッドの使用をやめ、持続可能でリサイクル可能な製品に切り替えることは、廃棄物の削減に大きく貢献します。


  1. 3. 変革のために声をあげる 

 レストランやカフェでコーヒーを頼むときに、どこのコーヒー豆を使用しているのか、持続可能なコーヒー生産を支えるために何をしているのか、質問をしてみましょう。もし、あなたのお気に入りのコーヒーブランドが、サステイナブルコーヒーチャレンジに参加していない、もしくはこれらの問題に懸念を示していない場合は、そこで使用されているコーヒー豆について同じような質問をしてみてください。 

 コーヒーとサステイナビリティに関しての対話を始めることは、サステナビリティプログラムに賛同している企業を支援するのと同じくらい重要な役割を持っています。可能であれば、実際に意見書を書いたり、企業のカスタマーサービスに電話したりすることも検討してみてください。このような取り組みが、企業の心を動かすこともあります。 

 もちろん、私のようにコーヒーを飲まないという選択肢もありますが、誰もが最初に選択するわけではありません。 





カバー写真©Neil Palmer/CIAT 

記事翻訳:CIジャパンインターン 佐伯栞 

 

この記事はコンサベーション・インターナショナル本部ブログ“3 ways to be a more sustainable coffee drinker" を日本向けに和訳・編集したものです。  

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