現役大学生が聞く“CIジャパンスタッフの「世界を舞台に働く」とは” 第5回目 高松美穂 Vol.2

こんにちは。CIJインターン生の小宮です。 

Vol.1に続き高松美穂さんへのインタビューをお届けします。 

Vol.1では、高松さんの原体験やファーストキャリアについて伺いましたが、今回はCIJに関わることになった経緯についてお話を伺いました。

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ソロモンでの暮らしの中で感じた食料問題の重要性 

 

小宮: では、それからCIJに関わるまでにどういった経緯があったんですか? 

 

高松:  そのNGOでは、ソロモンの蜂蜜と生命の根源物質と呼ばれるアミノ酸を組み合わせた化粧品の広報マーケティング担当してい、あるソロモンと日本の支援者をつなぐ養蜂プロジェクトを立ち上げることになりました。のプロジェクトの立ち上げ準備のために、NGOの活動地であるマライタ島の2か月弱滞在したことがありました。現地の家庭にホームステイして、電気ガス水道がない環境で、雨水タンクの水を飲んで、井戸で汲んだバケツ一杯の水で全身を洗い、鶏の声で目を覚まして暗くなったら寝る、という生活をしながら現地調査を行いました。現地の人と同じ生活をすることで、そこにあるものやないものを把握したり、現地の人々の目線で物事を捉えて考えられるようになることも目的の一つでした。そうして現地に溶け込んでしばらく過ごすうちに、彼らにとって大切なことが今日何を食べるか」ということにふと気づいたんです。自給自足中心の生活で、どの家族も畑を持っているのでそこにいけば何かしら食べられるものがあり、魚だったら海に行けば獲れる。フルーツが食べたかったら森に行ったりして。物質的な豊かさは日本とかに比べたら差があり過ぎたけれど、彼らにとってはその日食べられることがとても大切なことだと気付いた時に、私自身、食べることが人間にとって基本だとあらためて感じたのがとても大きかったです。それでも世の中には満足におなかを満たすことができない人たちがいることを何とかしたい、と強く感じて、その後は食料支援団体で5年働いていました。 



環境の重要性をあらためて認識し、国連の食料支援団体を経てCIJ 

 

小宮: そこではどのようなお仕事をされていたんですか? 

 

高松:国連の食料支援団体の日本における民間公式窓口機関、主に個人の支援者から寄付を募るファンドレイジングを担当していました。そのお仕事を通じて、世界の飢餓状況やアフリカの干ばつなど、気候変動による食料危機のことを知るようになりました。私たち日本人は、ほとんど男女関係なく当たり前のように学校へ通うことができますが、そうじゃない子どもたちが世界に多くいることも知りました。そして、飢餓問題の根底にあるものを知れば知るほど、解決が難しい問題だということ、食料だけ配っていてもダメなんじゃないかと考えるようになりました。もちろん、配られる食料で助かる命もあります。でも、飢餓や貧困の根幹には地球環境や気候変動の問題が大きく関わっているということは明らかだったし、根本的に問題を解決するために目を逸らしてはいけないと感じていました。それに、その問題に大きく加担しているのは先進国で暮らす私たちなのに、一番影響をダイレクトに受けるのが結果的に飢餓や貧困で苦しむ人々だったりするんですよね。それだけではなくて、ソロモンのような途上国で自然に寄り添って暮らす人たちなんだと思ったときに、根本的な問題に立ち向かうために何かできないかといました。私は、ソロモンの人たちが自然とうまくバランスを取りながら生活を共にしているところがすごく好きなんですが、それってよく考えたら自然が与えてくれる恵みなんですよね。そんなことを考えているうちに、この先も人間にとって健全で豊かな自然環境を守るために貢献したい、それがあらゆる社会問題の解決に繋がるといいなという考えから離れられなくなって。そんな時にこれまでの経験を活かせるファンドレイジングのポジションの募集を見つけ、20201からCI入職し、今に至っています。 


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今回は、CIJに関わることになった経緯について伺いました。 

 問題に大きく加担しているのは先進国で暮らす私たちなのに、一番影響をダイレクトに受けるのは、飢餓や貧困で苦しむ人々や、ソロモンのような途上国で自然に寄り添って暮らす人たちという言葉が印象的でした。私たちの日々選択の積み重ねが自然に寄り添って暮らす世界の誰か苦しめているかもしれないということを忘れずに、何ができるかを考えることが重要あるとお話を聞きながら、強く感じました。 

 

さて、次回最終回は、CIJでの実際の業務や将来の展望について、高松さんにインタビューしていきますので、お楽しみに! 

現役大学生が聞く“CIジャパンスタッフの「世界を舞台に働く」とは” 第5回目 高松美穂 Vol.3

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