現役大学生が聞く“CIジャパンスタッフの「世界を舞台に働く」とは” 第5回目 高松美穂 Vol.1

みなさん、こんにちは。インターン生の小宮です。 

CIジャパンスタッフインタビュー第7弾として、今回は、企業とのパートナーシップや個人の支援の輪を広げるファンドレイジングを担当されている高松美穂さんにお話を伺いました。化粧品会社の美容部員や、ソロモン諸島と日本を繋ぐNGOに携わったなど、さまざまなご経験をお持ちの高松さんが、どのような経緯でコンサベーション・インターナショナル・ジャパン(以下、CIJ)にジョインすることになったのか、インタビューしていきたいと思います。 

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What’s CI? 

米国ヴァージニア州に本部を置く国際NGO。「自然を守ることは、人間を守ること。」をスローガンに、地球が長い年月をかけて育んできた自然生態系を保全し、人間社会が自然と調和して生きる道を具体的に示すことをミッションとする。世界30カ国以上で約900名のスタッフが2,000以上のパートナーと共に、持続可能な社会の構築を目指して活動している。 

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何気ない父との話から世界を目指すように 

 

小宮: 幼少期の経験で、今に繋がっている原体験はありますか? 

 

高松:  今の仕事や考え方に繋がるなと思う一番古い記憶は、い頃に父から女優のオードリーヘップバーンさんの話を聞いたことだと思います。彼女はユニセフの親善大使として世界を飛び回り、飢餓や病気と戦うどもたちに会いに行ているんだよ、すごいよね。という話を聞きました。それからぼんやりと、私もそうやって誰かのために、社会のために何かしたい思ったことを覚えています。同時に、語学外国の文化に興味があったので何となく世界を舞台に仕事がしたいなって考えるようになりました。それと今思えば、環境問題への意識は、母の影響が大きかったかなと思います。母が読んでいた”今「地球」が危ない”という本で見た写真はどれもとても衝撃的だったし、幼いながらに、人間が環境に負荷をかけ続けていることに胸を痛めていました。小学校の授業の記憶なんてほとんどないのですが、唯一、環境問題やリサイクルについて学んだ授業は、なぜか今でも記憶に残っています。意識していなくても、当時から関心があったんでしょうね。



小宮: そこから揺るがず今に至るんですか? 

 

高松:  中学校で英語に関心を持つようになってからは、学校の授業だけでは学べない「生きた英語身につけて将来仕事で生かしたい考え始めました。とは言っても、当時私は世界とつながる仕事=CAくらいしか職業の選択肢を知らなかったのでありがちですが漠然とCAになりたい、そのために英語や異文化を勉強したいと思い、大学は英文科へ進みました。 


企業と社会のかかわり方を学んだファーストキャリア 

 

小宮: ファーストキャリアはどのようなお仕事を選ばれたんですか? 

 

高松:  就活時に目標だった航空会社はいくつか受けたものの、全滅という現実を叩きつけられました。正直、自分として準備不足は否めないです地元の静岡に帰ことも含めて迷っていました。でも、この先またCAを目指すかもしれないと思っていたし、そのためには語学なりホスピタリティなりもっと身につけるべきものがあるだろうと考えるようになり、最終的には顧客満足度が高いことで定評のある、アメリカに本社を置くアウトドアブランド働き始めましたお客様も外国の方が多かったり日本支社長も外国人だったので、英語を多少使える環境でしたし、店舗での販売を通じてカスタマーサービスを勉強する良い機会になりました。


そこでき始めてしばらく経った頃だと思うのですが、アメリカ本土をハリケーン・カトリーナ直撃ました。当時の私にはとても衝撃的なニュースだったことを覚えています。こういう時に一社会人として何ができるだろうと考えていた時に、勤めていた会社が被災地に100万ドルの寄付を発表しました。その時、「企業ってそういう風に社会と関わるんだっていうのが何となく見えた瞬間で、そこからCSR(企業の社会的責任)について深く考えるようになりました。 

 

商品の背景にあるストーリーが伝えたいという思いから化粧品会社へ 

 

小宮: その後、化粧品会社に転職されたんですよね。 

 

高松:はい。それから、社会に貢献したい思いがどんどん強まってきて、企業勤めしながら何ができるだろうと考えたに、地域の人々に貢献しているプロダクトを提供している企業で働いてみたいと考えるようになりました。様々な企業を調べていくうちに、フランスの化粧品メーカーがアフリカ・ブルキナファソのシアバターを使った商品を販売することで、地元の女性支援をしているという取り組みを知りました。ブルキナファソではシアの木はすごく神聖な木として扱われていて、女性しか触れることができないと知り、そのストーリーもとても魅力的に感じました。その他にも、商品のパッケージに点字けて目の不自由な人も手に取れるようにしているだけでなく、そうした人たちの支援にもつながっている、そんな背景にストーリーのある商品が魅力的でした。転職前にたまたまアメリカにある店舗に立ち寄ったことがあるのですが、背景にあるストーリーを全面に打ち出して、「あなたがこの商品を購入すると途上国や目が見えない人たちへの支援になるんですよ。といったプロモーションをやってたのもすごいと思ったし、加えて化粧品のお店の店頭に男性の店員さんだけという状況も衝撃で。どちらも当時の日本ではなかなか見ない光景だったので、それまでのイメージが覆された瞬間でした。 

 

小宮: へえ、珍しいですね 

 

高松:  それが結構強く印象に残ったんですよね。それからその会社の取り組みにすごく関心を持って、「商品の背景にあるストーリーを伝えながら、商品を手にとってもらうことを目指したい。考えるようになり、その企業に入社しました。

 

消費者とのコミュニケーションを通して見えてきた課題 


私は企業活動の裏にある、現地の児童労働だったり環境負荷だったりと、消費者はもっと知るべきだと思うし、それを伝えられるのはお店に立ってお客様と直接コミュニケーションを取れる人だと思っていたのですが、いざ話してみるとそういう話に全く興味がない人が多いことがわかり、「私はこれで綺麗になれるの?」ということしか考えずにモノを買っているということに気づきました。でも、その現実にものすごい違和感を抱いて、どうやったら消費者の意識が変わるんだろうな、っていうことを深く考えるようになりました。でもよく考えてみたら、私もモノりに関わっている現場の人たちのこと実はよく知らないなと思ったんですよ。伝えたいけど知らない、それだと話にならない。そうやってあれこれ考えているうちに、これまでの経験を生かして、もっと現場に近いところでなにかできないかなと思い始めて。その時たまたまソロモン諸島で採れる蜂蜜を使って日本企業と協働で化粧品を製造・販売しているNGOマーケティング・広報の募集をかけていることを知り、縁あってそのNGOに入職しました 

 

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今回は、現在のお仕事に繋がる原体験とファーストキャリアについて伺いました。企業勤めをされる中で、消費の在り方について考え、こで見出した課題を解決する第一歩として自らが現場を知ることを選択した高松さんの行動力には、私自身驚かされました。 

 

次回は、高松さんがCIJに加わることになった経緯についてインタビューしていきます。お楽しみに!

現役大学生が聞く“CIジャパンスタッフの「世界を舞台に働く」とは” 第5回目 高松美穂 Vol.2

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