国連気候変動会議/UNFCCC ボン便り:REDD+/SBSTA決議案

 気候変動プログラム・ディレクターのYです。本日はとってもマニアックな内容ですが、日本でREDD+を追っていらっしゃる皆様のために、ご報告します。ずっとクローズドのまま非公式会合を重ねていたREDD+(途上国の森林の減少と劣化に由来する排出の削減)。本日、REDD+担当のSBSTA(科学補助機関会合)議長より、やっと議長案が公開されました。
(写真: 尚、その後修正が続き、最新版はUNFCCCのリンクにアップされています↓)


ここまで来るのに、何晩も眠れぬ夜を過ごし、交渉されてきた各国のREDD+交渉官の方々は、皆さん目が落ちくぼみ、疲れ切った様子。「今夜は飲んではじけるわよ~!」という某国の交渉官からの御誘いメールも来ています。一方、ADPのプレナリーが全く整理されないまま、夜8時~10時開催となり、私は折角のREDD+交渉官の飲み会に出れそうにありません・・・・(涙)。

REDD+の交渉状況を追ってらっしゃるマニアック(?)な方もいらっしゃると思いますので、SBSTA議長案(あくまでも案で、まだ細かい改訂が加えられる予定)をサマリーします。明日以降開催されるSBSTAの本会合にて、採択の是非が決まります。

1)     REDD+MRV:引き続き方法論的なガイダンスの検討を続け、ドーハで開催される第37SBSTAで決定、COP18での採択を目指す。
2)     森林劣化の要因(ドライバー):同上
3)     セーフガード:COP16の決議文書に基づくセーフガードの情報に関して、各国が透明性・一貫性、包括性があり効果的なシステムを開発するプレゼンテーションの機会を検討し、第37SBSTAでも引き続き検討しつつ、第39SBSTAで決定する。(来年末です!)。
4)     参照排出レベル/参照レベル:第37SBSTAでも引き続き検討しつつ、第39SBSTAで決定するが、COP18で進捗状況と決議案を報告する。先に決定するMRVの方法からの技術的ガイダンスを要する。
5)     COP16決議に基づき、REDD+が途上国の適応ニーズに配慮する活動となることを目指すことを認識する(←これはCIとしては素晴らしい成果!)

この他、別添文書として、今後話されるべき課題が3P程ついています。現時点では、以上です・・・。あー、8時~10時の会議の前に、何か食べないと体がもたないです・・・。

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